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カメラを片手に水族館へ通うどじょう好きのブログ

【完全版】魚病薬大全

飼育している魚が病気になってしまったとき必要となる魚病薬。

この記事ではほぼすべての市販の魚病薬を掲載しています。薬の選択で悩んだとき参考になれば幸いです。

 

 

はじめに

 

掲載した魚病薬は、農林水産省のHPにある「水産用医薬品一覧表(令和4年11月30日時点)」や「観賞魚飼育・管理士ハンドブックⅠ」(日本観賞魚振興事業協同組合.2017)に記載のあるものをベースに、その他各種書籍に近年登場したものを加えました。

ここ数年魚病薬の流通は不安定になっており、今回紹介する中にも製造者や販売者が変更された薬、さらには生産が終了ないし休止中の薬が多く存在するようです。

小規模のアクアリウムショップを中心に古い在庫を扱っているお店もあるため、現在販売されていないものでも最近まで流通していた薬は極力取り上げるように努めました。
メーカーから公式に販売終了のリリースが出ることは少なく、正確な状況は分からないことが多いのですが、わかる限りの流通状況は薬ごとに付記しました。

 

根拠ある情報をまとめた魚病薬名鑑があったらいいのに、という思いからこの記事を書き始めました。

そのため本記事の内容はメーカーや各種文献の記述、各魚病薬が含有する成分の効能に基づいたものとなっています。ただ一部、一般に言われる傾向や個人の見解を含んだ部分もあるので注意してください。

 

 

本記事を参考されるにあたって

 

人間の薬でも副作用が出るように、魚病薬の使用も一定のリスクを伴います。

この記事を参考に薬を選択・使用される場合、以下の注意点について確認いただいたうえで自己責任の下処置いただくようお願いします。

 

①病気の診断と薬の決定

 

魚病薬は対処できる病気が製品によって違うため、まずは正確な病気の診断が重要です。

しかし、水産試験場のような病理的診断ができない個人アクアリストが、正確な病気の診断を下すというのはかなり難しいことです。

エラの内部のように目視で確認できない部位もあれば、体表の充血のようにいくつもの病気で見られる症状もあります。

診断は経験や知識の量で正確性が大きく変わります。少ないながら出回っている書籍もあるので、それらを参考にするとよいかもしれません。この記事の最後にも、普段私が参考にしている書籍をまとめています。

病名がわかったら、その治療に適した製品を探します

どの病気か確信を持てないときの対処としては、幅広い病原体に効果がある製品を使ってみるという手があります。

アグテンパウダーやグリーンFといった製品は、白点病からミズカビ病、細菌感染症まで広く効果があるとされます。詳しくはこのあとの「配合薬」の項をご覧ください。

複数の魚病を併発した場合は、同様に配合薬を使うか、一つを直した後に次の病気に対処することが一般的です。複数の魚病薬を同時使用する手法もあるようですが、基本的には用法外であることに注意 (③で詳述)

 

②一般的な注意点

 

濾材に活性炭などが含まれている場合、薬が吸着されて効果が無くなってしまいます。同様にソイルを底床に用いている場合も効果が見込めなくなるので注意しましょう。

種類によっては光によって分解されて薬効期間が短くなってしまうものもあります。遮光の必要性は有効成分によって変わるので、各成分や製品の記述を参考にしてください。

www.jpd-nd.com

また、製造時期が古かったり保管方法が適切でなかった魚病薬は、経年や紫外線により成分が分解され効力が低下することがあります。

古い在庫を扱っているショップもあるので、あまりに古そうだったり日光が当たる場所で保管された商品は避けた方がよいかもしれません。

(多くの薬は遮光出来る容器か紙箱に入っているので大抵心配はないかもしれませんが。)

 

③用法外の使用

 

市販の魚病薬は、基本的に海水魚への使用はできません

今回紹介する魚病薬は「ヒコサンZ」を除き、淡水魚への使用を目的としたものです。

海水魚の薬浴治療は硫酸銅海水魚用の魚病薬を用いるのが一般的ですが、淡水魚用の魚病薬を用いる方法もあるようです。今後機会があれば記事にしたいと思います。

また、複数種の薬を混ぜて薬浴することも基本的にはNG

ほぼすべての薬には併用不可の記述が説明書内にあり、複数の薬を混ぜて対処することはできません。病気が併発し一つの成分で対処できない場合には、この後紹介する「配合薬」を用いるか、一つを直した後に次の病気に対処することが一般的です。

なお魚病薬メーカー最大手の日本動物薬品が運営するYoutubeチャンネル、「観賞魚の診療所」では複数の製品を混ぜた用法内なのか用法外なのか分からない動画も掲載されています。

同社はカスタマーサービスが非常に充実しているので、複数の製品を使う必要が出た際にはコンタクトを取ってみるのが良いかもしれません。


www.youtube.com


www.youtube.com

 

④副作用

 

魚病薬は副作用が出るケースもあり、薬剤に極端に弱いとされる古代魚ナマズ類・ピラニア類への使用は避けるよう殆どの製品に注意書きがなされています。

特に「オキソリン酸」という抗菌剤は強い副作用が出るとの記載がいくつかの文献で見られます。この抗菌剤でナマズの治療に成功した例もあるにはあるのですが、基本的に各種薬剤の使用は非常に慎重に判断すべきと思われます。

弱った魚や薬剤に弱い魚は投入直後にショック症状を起こすことがあります。

薬の投入直後に狂ったように泳ぐ、痙攣する、横転・転覆するといった症状が出た場合、薬剤によるショックの可能性が高いです。

この場合、薬が入っていない元の飼育水に早急に戻すことで回復することがあるので、薬浴開始時には元の飼育水も用意しておくといいでしょう。

また多くの薬剤はエビや水草といった魚類以外の生き物に害を与えます。メイン水槽に投薬する際には魚類以外の生き物は取り除くようにしましょう。

 

⑤投入量などの再確認

 

記事内では薬の有効成分や効果を示す病種、投入量などの情報を掲載しています。

いずれの情報も複数回チェックを行い誤記がないよう努めていますが、薬の購入・使用前に改めてご自身で確認いただくようお願いいたします。

特に薬の投入量は過少だと効果を発揮しない、過多だと投入後に魚がショック死する場合があります。水槽の容量を確認したのち、薬の表記に従って投入量を計算してください。

また、製品によって使用できる期間や薬効の持続期間が異なります。既定の日数が経過したら製品の記載に従って薬浴を止めるないし再度投入してください。

 

⑥効果が見られないとき

 

薬浴をしても効果が見られない、というケースも案外あるものです。

理由は様々で、思っていた病気と違ったり、既に手遅れだったり、進行が速すぎたり…。

5日ほど薬浴して効果が見られない場合は薬の変更も検討してください。

特に厄介なのがエロモナスやカラムナリスといった細菌感染症で、同じ病気のはずなのに進行速度が目に見えて違ったり、以前効いた薬が効かなかったりというケースがちょくちょくあります。
文献を当たると、同じ病原体であっても株によって特性だったり薬への感受性が異なることはよくあるそうです。
耐性菌が発生することも多いため、薬浴で効果が認められない場合すぐ別の薬に変えられるよう、異なる有効成分を持った複数の薬を常備しておくのがベストといえるでしょう。

 

 

 

魚病薬早見表

 

本記事で取り上げた計30の魚病薬の早見表。

細かい部分が読めないと思うので元のPDFを貼っておきます。

drive.google.com

 

現在流通しているものに絞った早見表。

(ショップによっては古い在庫が残っていることがあるので、このリストにない製品が売られている場合もあります)

drive.google.com

 

 

魚病薬の成分

 

マラカイトグリーン

白点病や水カビ病の治療に効果的な色素剤。体表部の細菌にも効果がありカラムナリス病の治療も可能ですが、抗菌剤を含んだ魚病薬の方が治療には適しています。

光との反応で活性酸素を発生させることで薬効を発揮しますが、強い光の下では急速に分解されて効果を失ってしまいます。したがって強い光も完全な遮光も避ける必要があります。水中での安定性が低いため強光下でなくても持続期間は短めで、飼育水の着色が消えたら再度添加することが一般的です。

薬浴中は溶存酸素量が減少しやすいため、薬浴中はエアレーションを欠かさず行いましょう。色素剤の特性上、水槽内のものは多かれ少なかれ着色されます。エアレーションを強めたときの飛沫が水槽外まで及ぶと、緑青色のシミとなる可能性があるため注意。

毒性はやや強く発がん性も指摘されているので、用量を守って使用しましょう。

水草への影響が少ないのは利点。

 

メチレンブルー

多くの特性はマラカイトグリーンと似ていますが、比較して毒性が低いとされています。ただし水草には有害なので注意。

 

二酸化塩素

白点病の治療に効果的。

色素剤の2種に比べると水中での安定性が高く、水草への悪影響も最小限。色素剤と異なり水カビ病には効果がないとされています。pH5.5以下では強毒化するため注意。

 

ニトロフラゾン・ニフルスチレン酸ナトリウム

ともにフラン系の抗菌剤で、エロモナスやカラムナリスといった細菌感染症に効果的

細菌の脱水素酵素の働きや、核酸・タンパク質の合成を阻害することで効果を発揮します。耐性菌ができづらく体内に浸透しやすい一方、魚への負担も大きいので注意。

光で分解されるため、フラン剤が含まれた魚病薬を用いる際は遮光が必要水草にも害がある点も注意。

 

スルファジメトキシンナトリウム

サルファ系の抗菌剤で、エロモナスやカラムナリスといった細菌感染症に効果的

細菌内の葉酸合成を阻害することで効果を発揮します。耐性菌ができやすいことから近年は魚病薬への利用は下火。

光で分解されるため薬浴時は遮光が必要

 

オキソリン酸

キノロン系の抗菌剤で、エロモナスやカラムナリスといった細菌感染症に効果的

DNAジャイレースという酵素の働きを抑えてDNAの合成を阻害することで効果を発揮します。浸透力が高くないため穴あき病など体表で発生する細菌感染症には強いものの、運動性エロモナスのように体内でも菌が増殖する病気にはやや不向き。耐性菌ができやすいことも注意。

一方で魚や水草、濾過バクテリアへの悪影響が少ないのは利点。

 

アクリノール・塩酸クロルヘキシジン

ともに消毒・静菌効果があり、外傷部からの二次感染を防ぐ効果があります。

病気の治療というよりは、治療中の二次感染を防ぐ補助的な役割として含有されることがほとんど。

 

トリクロルホン

有機リン系の殺虫剤で、ウオジラミ(チョウ)症やイカリムシ症、ダクチロギルス症、ギロダクチルス症といった寄生虫症に効果があります。

なんとなく察しが付く通り使用上の制約が多く、「メダカ・金魚・川魚・錦鯉以外の生き物」への使用は副作用の影響が大きいため不可。金魚や鯉でも「28℃以上またはpH8.0以上」の場合は使用できません。

 

 

 

 

配合薬(幅広い病原体をターゲットとした薬)

 

魚病薬に含まれる個々の有効成分はそれぞれ特定の病原体に効果を示します。

主なものを挙げると

白点病やミズカビ病を主なターゲットにした「色素剤」

カラムナリス病やエロモナス病といった細菌感染症がターゲットの「抗菌剤」

寄生虫の駆除に有効な「有機リン剤」

といった具合です。

 

ここで紹介する魚病薬はこれらの有効成分を複数含んでおり、幅広い魚病に対処可能です。病名を特定できないときや、病気を併発して1つの薬剤では対処しきれないときに便利といえるでしょう。

以下では6製品を紹介していますが、記事公開時点で入手可能なのは「アグテンパウダー」と「グリーンF」の2種類。

ともに色素剤と抗菌剤を組み合わせた製品ですが、有効成分は全く違うので注意が必要。どちらも使ったことはありませんが、有効成分から判断するなら私ならグリーンFを選ぶかな…。

注意点としては、いずれの製品も抗菌剤の成分が薄めであること。病気が細菌感染症のみだと明らかな場合は、細菌感染症に特化した純粋な抗菌薬の方が向いていると言えそうです。

 

 

アグテンパウダー

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

マラカイトグリーン (色素剤)

スルファジメトキシンナトリウム (サルファ系抗菌剤)

アクリノール水和剤 (消毒薬)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:〇

 

色素剤のマラカイトグリーンとサルファ系の抗菌剤を混合した魚病薬。

色素剤による白点病や水カビ病への効果、抗菌剤による細菌感染症への効果が期待できます。

様々な資料を追っていてもあまり使用例を見かけない薬ですが、対処できる病気の範囲はかなり広め。1gずつに小分けされたタイプもあるので、小型水槽で薬浴を行う際でも比較的扱いやすいかもしれません。水草水槽への使用も可能らしい。

現在やや品薄のようですが、販売自体は継続している模様。

注意点は挙げるなら、やや魚毒性が強いマラカイトグリーンと耐性菌ができやすいサルファ系抗菌剤の組み合わせである点。どちらの成分も効果は見込めますが、このあと紹介するグリーンFは魚毒性の弱いメチレンブルーと耐性菌ができづらいフラン系抗菌剤の組み合わせを採用しています。

似た名前の「アグテン」は抗菌剤が含まれない液体タイプの色素剤で、白点病やミズカビ病が主なターゲットとなっているので注意。

 

www.jpd-nd.com

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

フレッシュリーフ

 

 

販売:GEX


主要成分

マラカイトグリーン (色素剤)

スルファジメトキシンナトリウム (サルファ系抗菌剤)

アクリノール水和剤 (消毒薬)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:〇

 

製造会社、成分、含有量、用法などいずれも「アグテンパウダー」と共通しており、基本的に同じ薬と考えて問題ないと思われます。

ペット用品EC大手「チャーム」においては休売中の表記となっており、現在購入は困難な模様。GEXの公式HPからも削除されているようです。

「動物用医薬品等データベース」ではまだヒットしますが…。

 

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

トロピカルゴールド

 


販売:リケンベッツファーマ (令和1年まで津路薬品工業)


主要成分

メチレンブルー (色素剤)

アクリノール (消毒薬)

トリクロルホン (駆虫薬)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

色素剤と有機リン剤を組み合わせた珍しい魚病薬。

白点病や水カビ病に加え、ウオジラミ(チョウ)やイカリムシなど寄生虫の駆除にも効果を発揮します。

寄生虫駆除に有効なトリクロルホンの特性上、使用は金魚と錦鯉に限定され熱帯魚への使用は不可。高水温や高pH時は毒性が増すため水温は28℃、pHは8.0をそれぞれ超えないよう注意が必要。エビといった無脊椎動物への毒性も強いので、これらの生き物が入った水槽には使用できません。

令和元年に津路薬品工業からリケンベッツファーマへと登記が変更されていますが同社のHPに記載はなし。ECサイト各所を見ても在庫は見当たらず、現在販売されていないと思われます。

 

www.tsuji-yakuhin.co.jp

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

グリーンF

 

 

販売:日本動物薬品


主要成分

メチレンブルー (色素剤)

ニトロフラゾン (フラン系抗菌剤)

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

色素剤のメチレンブルーとフラン系の抗菌剤を混合したロングセラー。

色素剤による白点病や水カビ病への効果、抗菌剤による細菌感染症への効果が期待できます。

アグテンパウダーやサンエースではサルファ系の抗菌剤が配合されているのに対し、グリーンFでは耐性菌が現れづらいとされるフラン系の抗菌剤が配合されているのが特徴。

一方でフラン剤の特性上、魚や水草・濾過バクテリアへの負担が大きいこと、光で分解されやすい点には留意が必要。同じく有効成分のメチレンブルーは作用原理上一定の光が必要なので、完全な遮光と強い光をどちらも避ける必要があります。

有効成分の特性や、L当たりの投入量がほどよく多くて計量がしやすい点を考えると、広範囲の魚病を叩く薬としてはこれが一番使いやすそう。(使用経験なし)

 

www.jpd-nd.com

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

サンエース

 

 

販売:リケンベッツファーマ (令和2年まで津路薬品工業)

 

主要成分

メチレンブルー (色素剤)

スルファジメトキシンナトリウム (抗菌剤)

アクリノール (消毒剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

色素剤のメチレンブルーとサルファ系の抗菌剤、消毒剤のアクリノールを混合したロングセラー。色素剤による白点病や水カビ病への効果、抗菌剤による細菌感染症への効果が期待できます。

液体タイプなのが特徴で、最長10日間の薬浴期間中は連日投入する必要があります。

具体的には薬浴1日目から3日目まで毎日10Lあたり3、3、4mLをそれぞれ添加。4日目には水をリセットし、1日目の容量で再度添加しリスタート。

1日2日で薬効がなくなるとも思えないので、徐々に濃度を上げていくスタイルの模様。

注意点としては、真偽は不明ながら細菌感染症に対する効果が弱いという声がネット上でちらほら見られること。考え得る理由は2つ。

1つはサルファ剤は耐性菌ができやすい特性があること。サンエースで薬浴期間が最長10日間とされているのもそのためで、近年ではサルファ剤を使った魚病薬は減少傾向にあります。

2つ目はそのサルファ剤(スルファジメトキシンナトリウム)の濃度が薄めであること。最も濃度が高くなる3日目でさえ2ppmと、細菌感染症に特化したグリーンFゴールド顆粒の1/5以下の濃度になっています。

症状の原因が細菌感染症とわかっている場合では、フラン剤やオキソリン酸を成分とする薬を用いた方がよいかもしれません。

もっとも近年は流通しているのかかなり怪しい。計3社のHPに記載が確認できましたが、一般に流通はしていないようで店頭でもネット上でも見かけた記憶がありません。

 

r-vets.jp

www.vmdp.jp

www.tsuji-yakuhin.co.jp

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魚病薬サンエース

 

 

販売:キョーリン

 

主要成分

メチレンブルー (色素剤)

スルファジメトキシンナトリウム (抗菌剤)

アクリノール (消毒剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

商品名や製造元、成分からわかる通り上で紹介したサンエースと中身は同一観賞魚のエサで有名なキョーリンから昨年(2023年)発売されたばかりの商品です。

何度か店頭で見かけたことはあるものの、流通していたのはほんの一瞬のようでおそらく既に廃番。23年9月ごろには店頭からも通販サイトから姿を消しており、記事公開時点の24年1月ではキョーリンのHPからも削除されています。一度使ってみたかっただけに残念(かなり探しました)。

 

youtu.be

 

 

 

 

 

色素剤・二酸化塩素製剤

 

色素剤と総称されるマラカイトグリーンやメチレンブルーは、主に白点病や水カビ病に効力を発揮します。

腐れ症状が特徴的なカラムナリス病にも有効であるとされていますが、効果が体表部の細菌に限定されてしまうため、カラムナリス病の治療には色素剤より抗菌剤の使用が推奨されている印象。この記事では色素剤のカラムナリスに対する効果は「△」と表記しています。

色素剤は作用原理上溶存酸素量が減少しやすいため、薬浴中はエアレーションを欠かさず行いましょう。色素剤の特性上、水槽内のものは多かれ少なかれ着色されます。エアレーションを強めたときの飛沫が水槽外まで及ぶと、緑青色のシミとなる可能性があるため注意。

また、作用原理上一定の光がないと薬効が発揮できない一方、強い光では急速に分解されて効果を失うため、完全な遮光と強い光をどちらも避ける必要があります。

対してグリーンFクリアーの有効成分である二酸化塩素、色素剤と異なり無色で安定的なのが特徴で白点病にのみ効果があります。

殆どの製品が使いやすい液体タイプで、目立った成分や濃度の違いはありません。各成分が魚や水草に与える影響から製品を絞り込めば、どれを選んでも大きな違いはないはず。

 

アグテン

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

マラカイトグリーン (色素剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:〇

 

有効成分はマラカイトグリーンのみと非常にシンプルで、白点病や水カビがメインターゲットとした製品。

魚毒性と発がん性には注意が必要ですが、薬効は高く水草にも無害と利点も多く存在します。

エビには無害であるとする記述が各所に見られますが、自分の経験から言うとかなり注意が必要。以前小さめのミナミヌマエビが多数入った水槽に規定を下回る濃度のアグテンを加えたところ、ものの数分でほとんどのエビが死亡しました。濃度やエビの大きさ、種類などによって毒性は異なると思われるため、一概に安全と考えるのは危険といえそうです。

 

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ヒコサンZ

 

 

販売:キンコウ物産

 

主要成分

マラカイトグリーン (色素剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:〇

 

こちらも有効成分はマラカイトグリーンのみのシンプルな魚病薬。

特徴や注意点は有効成分が同一のアグテンを参考にしてください。今回紹介している30製品で唯一「淡水・海水両用」を謳う製品。

 

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スーサンエース

 

 

販売:日本醗酵飼料

 

主要成分

マラカイトグリーン (色素剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:〇

 

こちらも有効成分はマラカイトグリーンのみのシンプルな魚病薬。

近年流通はしていないようですが、農林水産省のHPにある「水産用医薬品一覧表」には現在もリストアップされています。

また、月刊アクアライフに連載されている「観賞魚の病気対策」や季刊マリンアクアリストの連載「海水魚の病気を詳しく」に頻繁に登場するためこちらで紹介しました。

有効成分や溶解後の濃度はアグテンやヒコサンZと同等なので、特徴や注意点はアグテンを参考にしてください。

 

 

 

ジプラエース

 

 

販売:日本醗酵飼料

 

主要成分

マラカイトグリーン (色素剤)

アクリノール (消毒剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:〇

 

スーサンエースと同一メーカーから販売されていた魚病薬。

色素剤のマラカイトグリーンに消毒剤のアクリノールを加えたもので、白点虫が離脱した患部などへの細菌の二次感染を防ぐ効果も期待されます。

マラカイトグリーンの濃度はおそらくアグテンやスーサンエースと同等なので、このほかの特徴や注意点はアグテンを参考にしてください。

 

 

 

グリーンFリキッド

 

 

販売:日本動物薬品・GEX

 

主要成分

メチレンブルー (色素剤)

アクリノール (消毒剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

色素剤のメチレンブルーと消毒剤のアクリノールを混合した製品。

色素剤による白点病や水カビ病への効果、消毒剤による傷口への細菌感染予防効果が期待できる。

定量を溶かした際の各成分の濃度はいずれもやや薄め。投入量も比較的多いため小型水槽にも使いやすく、扱いやすい白点病・水カビ病の治療薬といった感じ。

メチレンブルーの特性上、水草やエビには有害

似た製品名の商品が多数展開されているので注意が必要。特に「グリーンF」は液体か粉末か以外にも有効成分に大きな違いがあるため注意。

 

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product.gex-fp.co.jp

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ニューグリーンF

 

 

販売:日本動物薬品・GEX

 

主要成分

メチレンブルー (色素剤)

塩酸クロルヘキシジン(消毒剤)

アクリノール (消毒剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

色素剤のメチレンブルーと消毒剤の塩酸クロルヘキシジン・アクリノールを混合した製品。

色素剤による白点病や水カビ病への効果、消毒剤による傷口への細菌感染予防効果が期待できます。

メチレンブルーを含んだ粉末タイプの魚病薬としては元祖「グリーンF」があり、こちらはその後継製品。

しかし、フラン系の抗菌剤を含んだ先代と比べると対応できる病気の範囲が狭まっており、より使いやすい液体タイプのグリーンFリキッドと成分や効用はほぼ同等。積極的に選択する理由は少ないかもしれません。

日本動物薬品からは小容量タイプが、GEXからは大容量タイプが販売されていましたが、記事公開時点では流通していない模様。(初代グリーンFはまだ流通しています)

 

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product.gex-fp.co.jp

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

メチレンブルー液

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

メチレンブルー (色素剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

有効成分はメチレンブルーのみと非常にシンプルで、白点病や水カビ病をメインターゲットとした製品。

非常に大容量の製品であるため、業務用ないし池などでの使用を目的とした製品と思われます。池での使用の際はメチレンブルーの特性上、直射日光が当たると急速に分解されてしまう点に注意。

 

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観賞魚用メチレンブルー液

 

 

販売:キョーリン

 

主要成分

メチレンブルー (色素剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

有効成分はメチレンブルーのみと非常にシンプルで、白点病や水カビ病をメインターゲットとした製品。

2022年末から販売が開始された新しい製品ですが、中身はおそらく一つ前で紹介した「メチレンブルー液」と同一。

「短時間反復薬浴」という通常比10倍以上の高濃度薬浴法があるようですが、薬液の投入量以外の情報が示されていません。30分程度の高濃度浴を複数回繰り返す用法と思われますが、薬浴時間もインターバル時間も記載は無し。

 

www.kyorin-net.co.jp

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メチレンブルー水溶液

 

 

販売:日本動物薬品・GEX

 

主要成分

メチレンブルー (色素剤)

 

遮光:直射日光は避ける

水草:×

 

こちらも有効成分はメチレンブルーのみで、白点病や水カビ病をメインターゲットとした製品。

投入量には幅がありますが、規定量投入した際のメチレンブルーの濃度は全体的に高め。そのほかの特徴や注意点は有効成分が同一のメチレンブルー液を参考にしてください。

 

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グリーンFクリアー

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

水成二酸化塩素 (二酸化塩素製剤)

 

遮光:不明(おそらく必要なし)

水草:〇

 

二酸化塩素を主成分とした白点病の治療に特化した魚病薬。

白点病の治療ではマラカイトグリーンやメチレンブルーといった色素剤が通常用いられますが、二酸化塩素は以下の点で優位性があります。

①飼育水を着色しない

色素剤は飼育水のみならず、水槽のシリコンや砂利、濾材を含め水槽内の多くのものを染色してしまいます。グリーンFクリアーは飼育水を着色しないため染色被害を防止することができます。

②安定性が高い

色素剤は光と反応することで薬効を発揮しますが、強い光の下では急速に分解されて薬効が短時間で失われてしまいます。この点、二酸化塩素は安定性が高くより長期間の効果が期待できます。

水草への影響がない(例外あり)

マラカイトグリーン水草への影響はないとされますが、日本動物薬品のHPには「水草に対して安全な白点病治療薬は、グリーンFクリアーです。」と明記されています。

また、病気が発生した水槽の水草の消毒にも利用可能。その際は1Lあたり20mLのグリーンFクリアーを添加した水で3-5分つけ置いた後、水でよく洗い流すとのこと。

なお説明書には、「植えたばかりの水草及び赤系の水草には使用しないこと」との付記があります。この注意書きはマラカイトグリーンを用いたアグテンにもあるため、該当する条件の水草が植わった水槽の魚を治療する際は、魚を別水槽に取り上げたうえ薬浴することが望ましいと思われます。

気をつけたいのは、pH5.5以下と酸性に傾いた水に添加すると魚毒性が高まるとされること。また、色素剤と違って水カビ病に対する効果はないとされています。

 

www.jpd-nd.com

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

 

抗菌剤

 

カラムナリス病や、穴あき病、運動性エロモナス病といった細菌感染症に対処する薬剤が抗菌剤です。魚病薬に含まれる抗菌剤はフラン系・サルファ系・キノロン系の3つに大別され、それぞれ特性が異なります。(詳しくは記事冒頭を参照ください)

細菌類は耐性菌ができたり、株によって薬剤の感受性が異なったりする場合があるため、タイプの異なる魚病薬を複数備えておくのがよいと思います。

特に松かさ症状で有名な運動性エロモナスは難治性で、薬に浸した餌を与えるといった用法外の手法や、効果も副作用も強いとされるエルバージュでの薬浴を行わないと治癒が難しいケースもあるようです。最初に用いた薬で効果が見られないときは、そのほかの治療法も検討するとよいでしょう。

なお近年は運動性エロモナスの治療に、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)浴を用いる例が増えてきています。魚病薬との併用の有無や作用原理、毒性などまだ情報が少なく、私はまだ試したことがありません。

先に述べたように効く効かないがケースバイケースになるため、理想は複数種の製品を揃えておくこと。現在流通する「グリーンFゴールド顆粒」と「グリーンFゴールドリキッド」(=観パラD)、「エルバージュ」の3種はそれぞれ成分が異なります。ちなみに小型水槽での計量のしやすさでは「グリーンFゴールドリキッド」が抜けて便利。

 

 

グリーンFゴールド顆粒

 

 

販売:日本動物薬品・GEX

 

主要成分

ニトロフラゾン (フラン系抗菌剤)

スルファジメトキシンナトリウム (サルファ系抗菌剤)

 

遮光:必要

水草:×

 

フラン系とサルファ系、2種の抗菌剤を組み合わせた魚病薬で各種細菌感染症への効果が期待できます。

最も一般的な抗菌薬の一つですが、小型水槽への計量が少し難しい点と遮光が必要な点には注意。

またネット上を中心に、重度な白点病の治療にも有効との声がちょくちょく見られます。真偽は不明ですが、海水魚の白点病治療に本剤を用いているショップもあるようで実際には効果があるのかもしれません。

白点病の原因は白点虫と呼ばれる繊毛虫の一種で細菌ではありません。抗菌剤が白点虫に作用するとの情報はみたことがないですし、本剤が白点病に効くと主張している人たちの話を読んでも作用メカニズムには言及はなし。

白点虫は皮膚の内部に潜り込んで成長し、最終的には表皮を突き破って魚体から離れます。多数の白点虫が寄生した重度な白点病では、白点虫が離脱した際の穴が多数開くことになり、体液の流出や細菌・水カビの二次感染といったリスクにさらされます。一般に白点病の直接的な死因は、この穴からの二次感染やエラに白点虫が寄生することによる呼吸等の阻害とされています。高濃度の抗菌剤が水中を泳ぐ時期の白点虫に作用するのか、抗菌剤による二次感染の予防が大きいのか…。

魚病ではありませんが、べったりとした緑色のコケ・藍藻の除去に使えることでも有名。

日本動物薬品とGEXから発売されており、入手は容易。

 

www.jpd-nd.com

product.gex-fp.co.jp

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

ハイートロピカル

 

 

販売:津路薬品工業

 

主要成分

スルファジメトキシンナトリウム (サルファ系抗菌剤)

アクリノール (消毒剤)

 

遮光:必要

水草:×

 

サルファ系抗菌剤と消毒剤を組み合わせた製品で、各種細菌感染症への効果が期待できます。

しかし、サルファ系抗菌剤は耐性菌ができやすく近年は魚病薬に用いられることが減りつつあり、本製品もすでに販売が終了しているものと思われます。

 

www.tsuji-yakuhin.co.jp

 

 

 

グリーンFゴールドリキッド

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

オキソリン酸 (キノロン系抗菌剤)

 

遮光:なし (とされるが…)

水草:〇

 

キノロン系の抗菌剤が配合された製品で、細菌感染症への効果が期待できます。

有効成分であるオキソリン酸は細菌感染症、なかでも特にカラムナリス病に有効であるとされています。プラスの特徴としては水草、濾過バクテリアへの影響が少ないとされるところ。また巷では、魚体への負担も少ないと言われています。

半面、長期使用で耐性菌が生まれるリスクがあったり、運動性エロモナスへの効果が限定的との声も見られます。運動性エロモナスは松かさや赤斑といった症状のほかに腹腔内で細菌が増殖することが多いようで、体内への浸透が弱いオキソリン酸の薬浴では効果が見られないケースもあるようです。(浸透が弱いという情報は手元の資料には記述がなく、本製品や成分が同じ観パラDの薬浴で完治したとの報告も少なからずあります。)

なかには、本製品に浸した薬餌で劇的な効果が見られたという報告も見られますが、非正規な用法であるため注意が必要。

また有効成分の特性上、水温や水質で効果が変化する場合があります。もっとも魚体に吸収されやすいのは水温25-28℃で、20℃以下や30℃以上では吸収が緩慢になります。pHが5を下回る古くて酸性に傾いた水や、硬度が高い水とも相性が良くないとのこと。

遮光の必要性はないとされ外箱なしで販売されていますが、光で薬効が薄れるとの報告があるので念の為に遮光した方が良いかも。

 

我が家では薬に弱いとされるドジョウ類を多数飼育していたため、魚体への負担が少ないと言われる本製品を多数使用してきました。以下やや長くなりますが、経験談を少し。

ドジョウの薬剤への弱さを考え、最初は規定量の半分の濃度で薬浴を開始。その後様子を見ながら徐々に既定の濃度まで上げていきます。具体的に記録してきたわけではありませんが、カラムナリスは7-8割完治。

1割程度の割合で薬浴時にショック症状が見られました。具体的には規定の半分~規定量の本製品を投入した水にドジョウを移した直後、痙攣・横転・狂乱といった症状が現れることがあります。すぐに元の飼育水に戻すことで回復する場合もありますが、そのまま死亡するケースもあり。

こうした症状がpHショック時のものに似ているとの意見を先日頂きました。実際、本製品の原液はpH11程度と強アルカリ性なので、pHショックが原因となっていた可能性はあります。しかし、規定量投入した程度では有意なpH変動が見られないことが確認できているので実際は不明。本製品が特別毒性が強いということはないと思いますが、薬剤に弱い魚では(やや弱めとされる本製品ですら)このような副作用が出る場合があることは留意が必要です。

 

www.jpd-nd.com

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

観パラD

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

オキソリン酸 (キノロン系抗菌剤)

 

遮光:なし (とされるが…)

水草:〇

 

有効成分や規定量投入した際の濃度は1つ前のグリーンFゴールドリキッドと同じ

違いは原液の濃度で、観パラDのほうが10倍高濃度となっています。代わりに投入量も1/10になっているので最終的な濃度は同じになります。

濃度の違いほど薬価に差がないため、小型水槽や投入量の微調整が必要な場合ではグリーンFゴールドリキッド、大きめの水槽に使う場合には観パラDがおすすめ。

 

www.jpd-nd.com

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

パラキソリンF

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

オキソリン酸 (キノロン系抗菌剤)

 

遮光:なし

水草:〇

 

薬が配合された餌、いわゆる薬餌として販売されていた観賞魚用としては極めて珍しい製品。有効成分はグリーンFゴールドリキッドや観パラDと同じオキソリン酸で、細菌感染症に対する効果が期待できます。

食欲がある場合では餌を消化器から吸収させることで効果的な治療が見込めるかもしれません。

直近の数年で終売となってしまったようで現在では入手が困難。

代替としてグリーンFゴールドリキッドや観パラDを使って薬餌を作る方法もあるようですが、紹介するサイトによって作り方が異なる上、正規の用法ではないことに注意が必要。

 

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

エルバージュエース

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

ニフルスチレン酸ナトリウム (フラン系抗菌剤)

 

遮光:必要

水草:×

 

フラン系の抗菌剤が配合された製品で、細菌感染症への効果が期待できます。

フラン系の抗菌剤を用いた製品はほかにもありますが、その中でもエルバージュはもっとも強力な細菌感染症用の魚病薬と言われることが多いです。

半面、薬浴時の魚体への負担も大きいようで、メーカーの用法では薬浴の時間は4時間又は24時間と定められてます。多くの魚病薬では薬浴は1週間程度行うのが普通ですが、エルバージュでは説明書に以下のような記載もあり相応に負担が大きい薬であるのは確かな模様。

「【用法及び用量】に定められている期間使用した後は、治療の効果の有無にかかわらず、本品の使用を中止し、繰り返し使用しないこと」

なお月刊アクアライフの連載「観賞魚の病気対策」や季刊マリンアクアリストの連載「海水魚の病気を詳しく」では、24時間浴時の濃度をベースに1週間前後の長期薬浴を試みて治療に成功しています。

また、水族館で魚病治療について聞いてみると、最も頻繁に名前が挙がるのがこの製品で、淡水・海水問わず規定量で長期浴を行っていることが多いようです。

したがって体力がある魚では用法外の長期薬浴がうまく転ぶこともあるようです。ただTwitterなどを見ていると、本製品の使用中に魚が死亡してその原因を薬剤の魚毒性とみている声もちらほら見かけるのも事実。少なくとも自分は用法外の使用はしないかな…(薬剤に弱いと言われるドジョウの飼育がメインなので尚更)

他の薬が効かなかった場合の最終兵器とするのか、体力があるうちに強い薬で叩くのか…。この辺りどちらが良いのかは私にもわかりませんが、先の連載や水族館での使用法を見聞きすると、最初からエルバージュの長期浴を選択していることが多い気がします。

 

www.jpd-nd.com

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

観賞魚用」エルバージュ10%顆粒「薬浴」

 

 

販売:ウエノフードテクノ

 

主要成分

ニフルスチレン酸ナトリウム (フラン系抗菌剤)

 

遮光:必要

水草:×

 

内容や用法はエルバージュエースと同じ

長くエルバージュエースの製造会社でもあった上野製薬が自社ブランドとして販売していたものです。現在ではエルバージュエースの製造会社も変更されており、こちらの製品の販売も終了した模様。

 

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

パフラジンF

 

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

ニフルスチレン酸ナトリウム (フラン系抗菌剤)

 

遮光:必要

水草:×

 

内容や用法はエルバージュエースと同じで、これといった違いはおそらく内容量のみ。

池にも使用できそうなぐらいの容量ですが、長期薬浴は推奨されていないため別途薬浴槽を設ける必要があります。またフラン剤は光で分解されやすい点にも注意。

 

www.jpd-nd.com

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

アクリフラビン液

 

 

販売:リケンベッツファーマ (令和1年まで津路薬品工業)

 

主要成分

アクリノール (消毒剤)

 

遮光:不明

水草:不明(おそらく影響なし)

 

消毒剤のアクリノールを高濃度で配合した魚病薬。喧嘩や採集時のスレなど、傷を負った魚の二次感染防止に有効と思われます。

消毒・静菌効果が主なので、発生した病気の治療には力不足と思われます。

製品の特長としては投入量がかなり多めで溶解時の濃度もかなり濃いことでしょうか。

 

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

 

駆虫薬

 

ウオジラミ(チョウ)症やイカリムシ症、ダクチロギルス症、ギロダクチルス症といった寄生虫症に効果があるトリクロルホンを主成分とした魚病薬が流通しています。

なお、寄生虫病であっても白点病、キロドネラ病、エピスチリス症、トリコジナ症、ミクソボルス症などには効果がないとされるので注意。

トリクロルホン含有の魚病薬の入手が難化した近年では、レスバーミンという害虫駆除薬をウオジラミ(チョウ)症やイカリムシ症の治療に流用する例もあるようです。

現在流通しているのが、「ムシクリア液」と「レスバーミン」のみなため選択肢は二択。ムシクリアは熱帯魚に使えず、レスバーミンも本来は魚病薬ではないなど両製品に問題点がありチョイスが難しい。ショップの店員さんに聞いてみるのが一番だと思います。

 

 

ムシクリア液

 

 

販売:キョーリン

 

主要成分

トリクロルホン (殺虫剤)

塩酸クロルヘキシジン (殺菌剤)

 

遮光:不明

水草:✕

 

殺虫剤のトリクロルホンを主成分とした魚病薬。ウオジラミ(チョウ)症やイカリムシ症、ダクチロギルス症、ギロダクチルス症といった寄生虫症に効果があります。塩酸クロルヘキシジンは寄生部の傷からの二次感染を防ぐ役割を担っています。

寄生虫類の生活史と薬効メカニズムの都合から、約2週間以上の間隔をおいて2~3回投薬が必要

使用上の制約が多く、「メダカ・金魚・川魚・錦鯉以外の生き物」への使用は副作用の影響が大きいため不可。金魚や鯉でも「28℃以上またはpH8.0以上」の場合は使用できません。

製品の特長としては、他のトリクロルホン含有製品と比べるとL当たりの投入量は非常に多く、小型水槽にも使用しやすいこと。またトリクロルホンを含有したものとしては、現在唯一広く流通している魚病薬です。

 

www.kyorin-net.co.jp

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

リフィッシュ

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分

トリクロルホン (殺虫剤)

塩酸クロルヘキシジン (殺菌剤)

 

遮光:不明

水草:✕

 

寄生虫症の魚病薬といえばリフィッシュ、と言えるほど有名な製品でしたがすでに終売。

成分はムシクリアと同一で使用上の注意点もほぼ同じ。L当たりの投入量が極めて少ないので小型水槽への投入は困難と思われます。

 

www.vm.nval.go.jp

 

 

 

トロピカル-N

 

販売:津路薬品工業

 

主要成分

トリクロルホン (殺虫剤)

アクリノール (殺菌剤)

 

遮光:不明

水草:✕

 

殺虫剤のトリクロルホンを主成分とした魚病薬。

殺菌剤の成分が異なること以外、ムシクリア液やリフィッシュと特段の差はないはず。

近年製販会社の登記が変更されましたが、新会社で販売している様子はなく既に終売していると思われます。未だ在庫がある店舗もありますが、計量の難しさも考えると今から買うならムシクリア液かなと。

 

www.vm.nval.go.jp



 

マゾテン液-20%

 

販売:バイエル薬品

 

主要成分

トリクロルホン (殺虫剤)

 

遮光:不明

水草:✕

 

殺虫剤のトリクロルホンを含有した魚病薬。

殺菌剤が含まれないこと以外は、ムシクリア液などと特段の差はないはず。

こちらも近年終売となったようで現在は入手困難。

 

 

 

レスバーミン

 

販売:日本動物薬品

 

主要成分:不明

 

遮光:不明

水草:不明

 

近年観賞魚用にも用いられるようになった謎の害虫駆除薬

幼虫段階での脱皮を阻害することでユスリカやチョウバエを駆除することが本来の使用目的。その作用原理を活かして、ウオジラミやイカリムシにも有効であるとの記述がネットを中心にみられます。

有名なアクアリウムショップでも取り扱いがあるので、治療効果があるのは事実と思われますが、いかんせん情報が少ないうえに計量は大変そう。

トリクロルホンを含まないため、熱帯魚などにも使用できる可能性はあるが現時点では情報が少なすぎて判断不能

 

www.shopping-charm.jp

 

 

 

 

参考文献

 

私が参考にしている資料たちを紹介しておきます。

 

「アクアブックス① 魚の病気と治療」

著者:畑井喜司雄・小川和夫・柴田俊幸

発行:日本動物薬品(1995)

 

各種魚病について詳しい解説がなされていてとても参考になる一冊。古さは否めないがそこまで不便なこともなくおすすめ。もちろん絶版なのでメルカリなどで探すしかないのが残念なところ。

 

観賞魚飼育・管理士ハンドブックⅠ」

監修:廣崎芳治ほか

発行:日本観賞魚振興事業協同組合(2017)

 

資格試験の参考書で内容も詳しく新しい。魚病以外にも飼育管理について詳述されており何かと参考になります。資格を取得する場合は組合から購入できるようですが、メルカリでもまれに出品があります。

 

「新 観賞魚春秋」

監修:(株)日本動物薬品

発行:ピーシーズ(2007)

 

内容は先の2冊と大きな違いはありませんが、金魚や鯉の品種や飼育に関する情報がやたら充実していて面白いです。既に絶版ですがアマゾンに流通が多いです。

 

「BSAVA 観賞魚マニュアル 《第二版》」

著者:William H. Wildgoose

発行:学窓社(2007)

 

大型の訳書で掲載されている知識量は莫大。日本と薬品名が違うなど不便なところもあるうえ非常に高価ですが、買っておいて損はない一冊。

 

「月刊 アクアライフ」

発行:エムピージェー

 

魚病に注目した特集が組まれることもごく稀にありますが、一番参考になるのは何と言っても連載の「観賞魚の病気対策」。基本的には1記事に1つの症例が紹介されており、魚病や治療法の解説の詳しさは傑出しています。可能な限り遡ってコピーしておくのがおすすめです。

 

「季刊 マリンアクアリスト

発行:エムピージェー

 

アクアライフの連載「観賞魚の病気対策」の著者が、連載「海水魚の病気を詳しく」を担当しています。情報が非常に少ない海水魚の魚病の治療を詳述している唯一無二の資料。

 

 

 

最後に

 

私自身飼育歴は10年ほどしかないのですが、魚病の治療には次の4ステップが大事だと感じています。

 

①予防・準備:複数種の薬があると安心です

②早期発見:早く見つければ治癒率は劇的に上がります

③正しい判断:病名の診断や薬の選択を間違うと厄介です

④早期治療:迅速な判断と処置が生死を分けます

 

魚病薬があればどんな状態でも治療できる、というわけではありませんが、正確かつスピーディな選択にこの記事が役立てばいいな、と思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

「α SPECIAL EVENT 2023」でα9ⅢとFE 300mm F2.8 GMを触ってきた

ぐだぐだ書いている間に10日も経ってしまいましたが、11/8-9に横浜のぴあアリーナMMで開催された「α SPECIAL EVENT 2023」に行って来ました。

このイベントは11/7に発表された新製品を実際に試すことができる場として、アリーナを貸し切って開催されました。

参加には事前予約が必要。僕は2日目の11/8 17:00-18:30の回に参加しました。

 

用意されていたコンテンツは以下の通り

バトミントンの撮影:α9Ⅲと300mm GMの組み合わせで近距離からバトミントンを撮影できる。

バッティングの撮影:近距離でバッティングを撮影し歪みがないグローバルシャッターの性能を確認できる。

フラッシュ撮影:フラッシュを用いた女性モデルの撮影ができる。

ステージ講演:スポーツ写真家・小橋城氏、同・水谷たかひと氏、動物写真家・野口純一氏による新製品トーク

 

自分はフラッシュは使わないし、画質やAF性能をチェックしたかったので1Fのバトミントンの撮影体験のみ参加。

私物のα9で撮影

各エリアに用意されている機材の数には限りがあるため、バトミントンの撮影ではスタッフの方の説明を除いて3分間の時間制限がありました。

さすがに3分では様々な性能を確かめるには無理があるので、何度か並び直して気になっていた点を確かめました。

 

 

 

α9Ⅲの画質やいかに

 

 

各所で話題になっているα9Ⅲの画質。最も気になる点なので重点的に確かめてきました。

 

一つ残念だったのは撮影した画像の持ち帰りがNGだったこと。招待されているプロの方々は画像の持ち帰りが可能だったようですが、一般人は一律不可。

背面液晶に映った画像をスマホで撮影するのもNGとのことで、ブログに掲載できる写真が一枚もありません。

α9Ⅲのみならず、300mm GMを私物のカメラにつけて撮影した画像の持ち帰りも不可。

もっともこの制限があったのはまだ試作機段階のファームウェアだからだそう。よくある言い方ですが、α9Ⅲの場合は発売までに2回画質のブラッシュアップを控えているとのことで、製品版ではほぼ確実に画質が向上するはずです。

RAWの画質まで向上するかは聞きそびれてしまいましたが…。(なさそう)

 

そのため、カメラの背面液晶で見た撮って出しのJPEGによる評価となることをご承知おきください。

また、バトミントンの会場はまぁまぁ暗くて低感度時の画質のチェックまではできませんでした。

 

私物のα9と比較した感想をまとめると、

・絵作りが違い過ぎて比較が困難

・解像感や色味は圧倒的にα9Ⅲが良好

・ノイズは確かに多いが、めちゃくちゃ酷いわけではない

・ノイズの出方はAPS-Cや高画素機に似ている。

 

まず最初に感じたのはデフォルトの絵作りの違い。

最新世代のカメラなのでWBや色味が向上しているのは当然なのですが、シャープネスとノイズ除去のバランスも随分と変わった印象。

以前からソニーのノイズ処理は粒状感をある程度残すことでディテールを保持する傾向にありましたが、α9Ⅲでは特にその傾向が強いように感じました。

その結果、画素数がほぼ同じα9と比べて解像感は大きく増していましたが、輝度ノイズはより目立つようになりました。

ノイズの出方がAPS-Cや高画素機に似ていると感じた原因はおそらくここ。もとのノイズ量が多いのに、デフォルトのノイズリダクションが弱い。

 

しかし絵作りの違いを差し置いてもα9Ⅲの方がノイジーなのはおそらく確実。

高感度ではノイズの量や彩度の低下が目立ち、特に2400万画素のフルサイズ機としては弱い。

もとのノイズ量は6100万画素のα7RⅣ・Ⅴと同じか少し良いレベルくらいかな?

ISO6400のRAW画質
DPReview Studio shot comparisonより

フルサイズとして失格レベルにノイズまみれというわけではなかったのでそこはホッとしました。マイクロフォーサーズと同等と書いているサイトがありましたがそれは絶対ないと思います。

 

以下のレビューでもおおよそ同じ見解が示されてますね。

digicame-info.com

 

参考までにα9のISO4000はこんな感じ

ISO4000のRAWを等倍クロップ

 

厳密に既存のカメラと比較できたわけではないですし、製品版では画質も向上する予定とあって画質の評価はまだ早計でしょう。

現時点の情報や触った感想を基にまとめると、高感度画質は最新のフルサイズとしては何とか許容範囲といった感じ。

 

 

 

動体性能

 

上で写真を載せたようにバトミントンの撮影体験の待機列に並んでいる間、私物のα9と300mm F2.8 G SSMⅡでも競技の撮影をしていました。

 

 

α9のAFも相当良いはずですが、ボディもレンズも最新機種のα9Ⅲと300mm GMの組み合わせの前では勝負にならず…。

300mm GMの性能も相まって、瞳にピントがあった写真が量産されていくのは圧巻でした。

 

初代9からの進化を感じやすいとお薦めされたのが、狙った選手の手前にネットが入ったり別の選手が前を横切るシチュエーション。

何度か試しましたがネットが顔に被った状態でもピントを外さないのは凄かった。

愛機α9も健闘をみせるが

ネットが被ると厳しい(これはギリ合焦)

 

α9Ⅲではフォーカスエリアが新たにいくつか追加されています。

これまでS・M・L・拡張の3種類だったフレキシブルスポットにXSとXLが追加。

僕は基本Sか拡張しか使わないのですが、XSはより高い精度で合わせる必要がある場面では便利そう。

また、横長や縦長といった任意の形のフォーカスエリアを設定できるモードも追加されていました。

 

α9Ⅲ自慢の超高速連写ですが、常時120コマ/秒での運用は現実的ではないと考えているようで、イベントで強く押されていたのが「連写速度ブースト」という機能。

この機能をカスタムボタンに割り当てることで、ここぞという瞬間だけ120コマ/秒に連写速度を上げることができます。初期設定では新設されたフロント部のC5にこの機能が充てられており、シャッターを押しながら操作できます。

メディア容量やバッファなどを考えると速くても30-60コマ/秒が常用ラインでしょうから、この機能の搭載は便利そう。

 

シャッター全押し時から最大1秒間遡って記録するプリ撮影機能も、撮影対象によってはすごく便利な機能かなと。

水族館では魚のあくびを撮るのに便利そう、くらいしか用途が思い浮かびませんが

、歪まないグローバルシャッターの特性と併せて野球のバッティングの撮影は捗りそう。バットに当たったときだけシャッターを全押しすれば、バットとボールが当たる瞬間をほぼ確実に抑えられる、と考えると凄い。

 

 

左肩のドライブダイヤルには新しく連写H+が追加されていて、各連写速度のコマ数はユーザーが設定できるようになっていました。

 

 

フリッカーについてスタッフの方に聞いてみたところ、全ての画素を同時に読み出すグローバルシャッターの採用で、個々の画像内での露出ムラはなくなったそうです。

左:α9Ⅲ、右:既存機の電子シャッター

代わりに人工光源の点滅は写真1枚1枚の明暗差に現れることがあるそう。

α9Ⅲでは点滅の周期を検知して明るい瞬間だけ記録できる機能も付いているようですが、ぴあアリーナ内の照明はフリッカーが目立たず試す機会はありませんでした。

 

 

SONY純正のEマウントレンズ以外を装着した際の連写制限はこれまで通りな模様。以下持って行って試した実測での連写コマ数。

 

MC-11を介した105mm F1.4 DG HSM | Art (キャノンEF)

www.sigma-global.com

AF-CではMAX15コマ/秒

(その他設定未検証。AF性能はα9Ⅲ>α9)

他社製EマウントレンズもMAX15コマ/秒と思われます

 

LA-EA5を介した300mm F2.8 G SSMⅡ

www.sony.jp

AF-CではMAX10コマ/秒

(その他設定未検証。AF性能はα9Ⅲ≒α9)

 

LA-EA5を介したAPO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM

www.sigma-global.com

AF-CではMAX10コマ/秒

(その他設定未検証。AF性能はα9Ⅲ≒α9)

 

スピードに大きく振ったカメラなので、α9Ⅲを買うならEマウントの純正レンズで固めないと厳しいですね…。

 

 

 

各種機能やボディ

 

今持っているレンズに純正が1本しかなく、フラッシュも使わない僕にとって最も大きな進化に感じたのは新採用のボディデザイン。

 

デザインが変わるごとにグリップが改善されているαシリーズですが、今回のα9Ⅲは完成形と思える出来。α9では縦グリ常用派の自分も、300mm F2.8 GMくらいなら縦グリなしで問題なく扱えると感じました。

シャッターや各ボタンの押し心地もさらに良くなっています。

 

新・縦位置グリップ「VG-C5」の出来も素晴らしい。

グリップ感は言わずもがな、これまで省略されていた2つ目の背面ダイヤルや新設されたフロント部のCボタンも完備。縦位置一体型とさして遜色ない操作性が確保されたように思います。

 

ファインダーは9比で大幅な大型化・高精細化が図られているのに加え、気のせいでなければシャッター半押し時のEVF画質の低下がマシになった感覚。

実使用では絶対に便利な高解像の4軸液晶はイベントでは展開する機会がありませんでした。

 

 

 

300mm F2.8 GM OSS

 

正直α9Ⅲより感動したのがは新しいサンニッパ

その一番の売りはやはりレンズ重量でしょうか。

α9 + LA-EA5 + 300mm F2.8 G SSMⅡ (左)
α9Ⅲ + FE 300mm F2.8 GM OSS 

サイズ自体はマウントの300mm F2.8 G SSMⅡと大差ありませんが、重量では約4割の軽量化が図られています。

この差はめちゃくちゃ大きくて楽々手持ち撮影が可能。(300mmGⅡでも手持ち撮影はできるが長時間構え続けるのはきつい)

1キロ台の中望遠単焦点は多く扱ってきましたが、重心がボディ寄りな設計の恩恵で感覚的にはそれらより軽く感じました。

 

1.4kgってマイクロフォーサーズのサンヨンと同等なんですよね。

FE 300mm F2.8 GM OSS (左)
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO (右)


イメージサークルF値の違いも考えると、いかに驚異的な軽さかがわかります。

 

 

α9Ⅲと合わせた際の動体性能は、今使っているα9×300mmGⅡとの差が大きすぎて泣きたくなるレベル。

前述のように300mmGⅡはα9でも9Ⅲでも連写はMAX10コマ/秒。

9Ⅲ×300mmGMは連写速度落としても30とか60出してくるうえ、動体へのピント精度が非常に高くほぼすべての写真で瞳にガチピンを決めてきます。

描写性能も確実に向上しているんですが、それ以上にピント精度の高さがキレのある描写に繋がっている印象。

 

300mmGⅡでたまに感じる、開放でのぬるさや軸上色収差、高画素機にはちょっと厳しいシャープネスといった描写面の弱点は軒並み改善され、ヌケ感のある現代的なレンズになっていました。

300mmGⅡでは非搭載だった手振れ補正も、協調補正に対応したものが搭載されていて安心感あり。1/100以下までSSを落とした際のファインダー像の安定感には天地の差がありました。

 

 

 

α9Ⅲの購入は見送ることに

 

発表時やイベントで触った際はそのスペックや性能に舞い上がってしまいα9Ⅲを買う気満々でしたが、少し時間が空いた今はα9Ⅲを見送ってα1を導入しようと考えています。

 

発表される以前からα9Ⅲが出たら乗り換えようと考えていましたが、その前提に”α9と同等以上の高感度耐性が確保されているだろう”という予想があったのは事実。

僕は基本的に全ての写真にAIを使ったノイズリダクションを掛けるので、α9Ⅲで多少ノイズが増えてもどうにかできる気もしていました。でも、画質にうるさい自分の性格や膨大な枚数に後処理を施す手間を考えるとα9Ⅲは向いていないのかなぁと。

 

α1の高感度耐性がα7RⅤより上なの考えると、α9Ⅲは解像力と高感度耐性の両面でα1に劣ることになります。

ISO6400のRAW画質
DPReview Studio shot comparisonより

α1でもα9よりノイズは多いわけですが、解像力の大幅な向上を考えればやむを得ないのかなと。

 

ただ、暗所の撮影を考えること高感度画質に優れたサブ機は欲しくなるところ。

現状、α9ユーザーの受け皿となりうるα1やα9Ⅲがともに高感度に強いとは言えない性能(上の比較を見る限り、α1はかなり健闘していると思いますが)。

最近のソニー機は画素数を上げてくる傾向にあり、現行の機種で高感度に強いといえるのはα7Ⅲやα7Cといった古い機種のみ。

α7Ⅲとα7C
いまではファインダーやレスポンスなど物足りなさを感じる点も多い

最新の上位機種のサブ気に使うには物足りなさは否めません。

あれだけボディの種類があるソニーなんだから、1機種くらい高感度に強い2400万画素程度の新しいカメラがあってもいいと思うんですよね。

 

 

加えてもう一つ大きいのは、僕が純正のEマウントレンズを1本しかもっていないこと。

α9Ⅲは画質をいくらか犠牲にしてまでスピードに振り切ったタイプのカメラなのに、その高速性能を活かせるレンズが1本しかないのは実にもったいない。

ましてα9Ⅲは非常に高価なので、ひとたびボディを更新したら当面レンズの入れ替えなど不可能です。

連写性能や被写体認識能力などα9Ⅲに劣る面もありますが、α1の動体性能は今でも一級品。連写は30コマあれば多くのシーンで不足ないし車や飛行機は撮らないし…。

 

現在α1の新品価格は70万円台前半まで下がってきており、α9Ⅲより安価。

kakaku.com

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高感度画質を重視しα9Ⅲの高速性を活かせるレンズを持ち合わせていない自分は、画質面で優位で連写も実用上十分でやや安価なα1でいいかなぁと落ち着いた次第。

Aマウントのラスボス、α99Ⅱ

それか前々から使ってみたいα99Ⅱに手を出すか…

 

改善したグリップや新しいCボタン、4軸化した液晶といったボディの刷新はめちゃくちゃ魅力的なんですけどね。画質がせめて同等だったら買ってたかなぁ。

 

高感度を重視するうえ純正レンズの持ち合わせがない僕には合わないカメラでしたが、久々にソニーらしい野心的な良い製品が出たとは思います。円安の影響もあって価格は約80万円と相当に高額なα9Ⅲですが、革新性を考えるとむしろ安価ともいえるはず。光量が稼げる環境で一瞬を狙うフォトグラファーには最高のカメラだと思います。

 

 

逆にイベントを通して物欲が上がったのが新サンニッパ

圧倒的な軽さに画質、動体性能とすべてにおいて抜群に完成度が高くて、このレンズを買えば望遠域の撮影体験はめちゃくちゃ向上するんだろうなぁと思いました。

あのレンズは実際に触ってしまうとみんな欲しくなると思います。

でもまだ300mmGⅡを半年前に買ったばかり…。買ったばかりですからね…。

α9・Aマウントサンニッパユーザーが「α9Ⅲ」と「300mm F2.8 GM」を見て思うこと

 

一昨日、ソニーからフルサイズミラーレス「α9Ⅲ」と望遠単焦点「FE 300mm F2.8 GM OSS」が発表されました。

 

新製品たちの性能の凄まじさは以下のリンク、HPでの紹介とプロモーションビデオからご覧ください。

 

α9Ⅲ

www.sony.jp

 

youtu.be

 

300mm F2.8 GM OSS

 

www.sony.jp

 

youtu.be

 

さて。僕が今使っているボディは初代の「α9」。

メインレンズはAマウント時代の「300mm F2.8 G  SSMⅡ」です。

なのでなんと一夜にして両方の後継が発表されたことに…!!!

過去一番ワクワクした昨日の新製品発表。

新世代のαはどれだけの進化を遂げたのか、そして買い替えざるをえないのか…

 

【11/10 一部画像を追加しました】

 

 

スペック比較

 

ということで、まずは主要スペックの比較から

 

α9 (2017年発売) vs α9Ⅲ

300mm F2.8 G SSMⅡ (2012年発売) vs 300mm F2.8 GM OSS


α9Ⅲではほぼ全方位のスペックが、300mm GMではレンズ構成や重量が大きく進化していることがわかります。

 

 

 

α9Ⅲ

 

 

動体性能

 

α9Ⅲは世界で初めてとなるグローバルシャッターを搭載。

α9・α9Ⅱで採用されていた積層型2420万画素センサーも高速性能に定評がありましたが、新センサーはこれを圧倒する驚異的な性能。

 

α9Ⅲ 製品紹介動画より

 

全画素同時読み出しによって、ローリング歪みとフリッカー、フラッシュ同調速度の制限を一気に解消。

連写速度は最高で120コマ/秒と前機種のなんと6倍に。

超高速読み出しと各種プロセッサーの高速処理によって、AF性能も大きく向上した模様です。

 

 

いま僕が愛用しているα9は2017年の発売と少し古い機種ではありますが、その動体性能は未だ超一級品。

20コマ/秒を誇る高速連写に60回/秒の高速演算に裏打ちされたAF性能。α9で良かったと感じた瞬間が何度もありました。

非純正レンズでここまで撮れるのもα9の凄さ

ブラックアウトフリーかつ無音の撮影体験も一度慣れてしまうと離れることができません。

 

 

α9の2年後に発売されたα9Ⅱは控えめな進化でしたが、今回のα9Ⅲは6年分の進化を凝縮した出来となっているように感じます。主要な進化は以下の通り。

 

連写速度:20コマ/秒 ⇒ 120コマ/秒

AF演算回数:60回/秒 ⇒ 120回/秒

被写体検出機能:人・動物 ⇒ 人・動物・鳥・昆虫・車・列車・飛行機

プリ撮影機能:シャッターを押す1秒前まで遡り記録

 

動体性能においては、ありとあらゆる面で圧倒的な進化が感じられるのではないかと思います。まぁα9の動体性能に不満を感じる場面ってしょっちゅうあるわけじゃないし、連写120コマなんて持て余しちゃうんですけどね。

 

 

個人的に一番期待したいのはフリッカーからの解放。

α9の電子シャッターの幕速は被写体が歪まない程度には速いけど、人工光源下ではフリッカーがかなり出やすいぐらいには遅いんですよね。古い施設の蛍光灯だったりプロジェクションマッピングのライトだったり、水族館撮影ではフリッカーが出やすいシーンが多々あります。

下の作例だとイルカのお腹の部分に縞模様が出ているのですが、これでも可愛い方なんですよね。(がっつりフリッカーが出た写真は消しちゃうので残っていない)

 

もっと目立つシーンもたくさんあります

 

α9のメカシャッターはMAX5コマ/秒とめちゃくちゃ貧弱。音もしょぼいしAF性能は低下するしフリッカーレス機能もないし…。

こんなわけでフリッカーが酷い環境下では撮影が困難で、メカシャッターで10コマ出るα7Ⅲを残しておけばよかったと思うシーンもありました。

 

α9Ⅲではグローバルシャッターの構造上、フリッカーが発生しないようなので水族館撮影では大きな恩恵がありそうです。

 

 

 

気になる点を挙げるとすれば、純正のEマウントレンズ以外を使うと連写性能が著しく制限されると思われることでしょうか。これまで通りの縛りがあれば、最高120コマ/秒を誇るα9Ⅲでも以下のような制限が課されることとなります。

サードパーティー製EマウントレンズやMC-11を装着した場合、AFCでの連写速度はMAX15コマ/秒。

LA-EA5を介してAマウントレンズを装着した場合、AFCでの連写速度はMAX10コマ/秒。

 

このあたりは今日この後行く予定の「α SPECIAL EVENT 2023」で確かめてきたいと思っています。

 

 

画質

 

こちらは一転いくらか不安を感じる部分。α9 IIIの発表を公式チャンネルのライブ配信で見ていたのですが、画質の優位性についてはほとんど触れられていなかったんですよね。

グローバルシャッターは画質・発熱・価格に課題があってなかなか民生機に降りてこない、という噂は以前からまことしやかに言われていたと記憶しています。なので、旧型機に対する画質面でのアドバンテージはないのかなぁとこの時は思っていました。

 

そのあとスペックシートを見ると常用ISO感度は250-25600とのこと。α9やα9Ⅱと比べ低感度側で1段ちょっと、高感度側で1段狭くなっています。

暗いシーンが多い水族館の撮影ではISO100はほぼ使わないわけですが高感度は多用します。

下の写真のように、アクアパーク品川でのイルカショーや薄暗い水槽の撮影では常時ISO6400前後の設定を強いられる場合もあります。

α9 + FE 135mm F1.8 GM
ISO6400のRAWをDxO PureRAWで処理後約1段増感

スペック通り1段分高感度性能が低下しているならかなり大きながっかりポイントになるのは事実。

 

X(旧Twitter)上でもこの点が盛んに取り上げられ、既存のセンサーと比べて見劣りする部分がある中でグローバルシャッターを搭載したソニーの判断に否定的な声も多く見られます。

 

画質面で退化があるなら残念ではありますが、僕は以下の点からα9Ⅲをダメと決めつけるには少し早いように感じています。

・α9シリーズはスピードに重きが置かれたカメラ

・高速読み出しと画質はトレードオフ

・実際にどれほど差があるかまだ明確には分からない

 

読み出し速度と画質がトレードオフになるのはいつものことで、初代α9もα7Ⅲに比べるとシャドー部のブロックノイズが目立ち画質面では劣勢です。

 

α7Ⅲ+ SIGMA 135mm F1.8 Art
ISO5000のRAWをLightroomで現像(AI処理なし)

上の画像はα7ⅢのISO5000の画像ですが、AIでのノイズリダクションなしでこの低ノイズです。高速読み出しのα9だとこうは行きません。

 

今回のα9Ⅲも画質面では劣る部分もあるのでしょうが、高速読み出しによる恩恵との釣り合いが取れているかどうかが評価の基準になると思います。

 

まだ出回っているサンプルは少ないですが、以下のリンク先の画像を見る限り極端に悪いという印象は受けません。

www.photographyblog.com

 

まだまだ画質の評価は早計と思いますが、連写性能・AF性能は旧型より劇的に進化しており、多少画質が低下していても総合的に見れば十分な進化と言えるのではないでしょうか。

 

もちろんこの点も今日のイベントでチェックしてみる予定です。

 

 

その他

 

α9Ⅲの外観を見て最初に気づいた点は2つ。

① かなりごつくなってFnボタンが増えてる!

② 前面のα9のロゴが金から白になってる…

 

初代α9からどのようにボディデザインが変わったか。

α9、α9Ⅱ、α9Ⅲの順に画像を並べてみました。

α9(2017)

α9Ⅱではボタンやダイヤルといった操作部位が刷新。グリップ形状も変更されました。

α9Ⅱ(2019)

今回のα9Ⅲでもさらなる操作性の改善が図られています。

α9Ⅲ(2024)

 

グリップの高さが増した結果、シャッターボタンの位置は従来より高くなりました。
ボディの幅は広くなり、グリップとマウント間のスペースを従来より広く確保するとともにFnボタンがボディ前面に追加。

露出補正ダイヤルはより汎用的な電子ダイヤルに代わり、静止画と動画の切り替えスイッチが追加。

ファインダーは大型化され、液晶モニターは従来のチルトから4軸マルチアングル液晶モニターに変更されました。

 

 

 

グリップ横に新設されたC5ボタン。

この位置だとシャッターボタンに人差し指を掛けた状態でも中指で操作できるんですよね。

一時呼び出し系の機能を割り当てると使いやすそう。

 

 

グリップ形状の見直しに伴い縦位置グリップも新規のものが登場。(使用バッテリーは従来通り)

 

 

ファインダーは解像度と倍率が向上し、リフレッシュレートも高速化。

液晶モニターはチルトとバリアングルを掛け合わせた4軸タイプに変更されました。

ファインダーは撮影時常に覗く部位ですし、きつい体勢で水槽を撮るシーンを考えると柔軟に動かせるモニターは大正義。

これが一番嬉しい改善ポイントかもしれない。

 

 

買い替えは…

 

初代α9ではWBや絵作りの安定感、ボディの造りが主な不満点となっているのですが、α9Ⅲはいずれの不満もしっかりと解消してくれそう。

念願の9シリーズの更新なので、すぐには無理ですが1年以内に購入したいと考えています。

画質がよほど期待外れじゃない限り!!

 

 

 

300mm F2.8 GM OSS

 

300mm F2.8 G SSMⅡ と 300mm F2.8 GM OSS

 

互換性・AF性能

 

僕が今愛用している「300mm F2.8 G SSMⅡ」は2012年に発売された、SONY Aマウント対応の一眼レフ用のレンズです。

α9はじめEマウントボディへの装着には、マウントアダプターの使用が必要です。現在は最新のアダプター「LA-EA5」を間に挟んで使用していますが、各種機能の制限があり完全な性能を発揮できているわけではありません。

www.sony.jp

 

主要な制限を挙げると

・AF-C時の連写速度は最高10コマ/秒

・Aマウント、Eマウント問わずテレコンの使用は不可

・開放F値以外ではレリーズタイムラグが増える

 

300mm GⅡのAFは10年以上前の発売の割にはかなり高速で、ある程度の動体なら十分に追える性能だと感じています。

α9 + 300mm F2.8 G SSMⅡ
旧型でもこれくらい追うことはできます。

それだけに連写速度とテレコンの使用に制限があるのが一番の泣き所。

 

この点、300mm GMは連写は120コマ/秒に対応しており、もちろんテレコンも装着可能。

AFモーターも最新のリニアモーターに代わっており、AF速度も超高速の域になっているはず。

ボディをα9Ⅲに買い替えた時、サンニッパの新旧で連写速度が12倍変わるってなかなかきついですよねぇ…。

GⅡ買ったばかりなんだけどなぁ…。

 

参考までに旧サンニッパとボディごとの対応情報がわかるリンクを。

support.d-imaging.sony.co.jp

SONYの互換情報は異常に手厚くとても古いミノルタ時代のレンズまでカバーしているのですが、ちょくちょくわかりづらいところがあります。

この表記を見ると特に制限はなさそうに見えますが、マウントアダプター自体による制限の記述が省かれているので実際は先のような制限があります。

 

 

画質

 

まず両レンズのMTF曲線はこちら。

300mm F2.8 G SSMⅡ と 300mm F2.8 GM OSS

これを見るとGMは当然として、古いGⅡも文句なしの性能に見えます。

 

でも実際に撮影してみるとGⅡは設計の古さを感じるシーンが多々あります。

ソニーJPEGはシャープネス処理がうまいので、撮って出しだと「おお、キレキレじゃん」と思うのですが、RAWで開くと鳥の羽毛など高周波の解像力を出すのが難しい。

 

DXO PURERAWなどを通すことでシャープネスを補うことは可能ですが、玉ボケの縁取りや軸上色収差の補正など、最新世代のレンズと併用すると見劣りする点はいくつかあります。

 

 

DxO PureRAWでシャープネス処理した後の等倍画像

それもそのはず。ソニーサンニッパの歴史は以下の記事に詳しいのですが、GⅡの基本的なレンズ設計は2003年の旧ミノルタ製「AF APO TELE 300mm F2.8 G (D) SSM」から変わっていないのです。

news.mapcamera.com

 

新しく発表されたGMは光学設計を一新。

レンズ構成は12群13枚から17群21枚へと劇的に複雑化しました。

300mm F2.8 G SSMⅡ と 300mm F2.8 GM OSS

 

135mm単焦点SIGMA Artからソニー純正のGMに切り替えた時あまりの高画質に驚いたので、最新設計となった300mm GMの画質にも期待しています。

 

 

最後にGⅡの名誉のために書き加えておくと、GⅡもめちゃくちゃ良いレンズです。

ミノルタが設計した最後のレンズだったようでかなり気合の入った設計だったとか。

 

 

最新のレンズと併用すると…というくだりの最新レンズとは、ソニー「FE 135mm F1.8 GM」やシグマ「135mm F1.8 DG HSM | Art」といった現代最高峰のレンズたちなのでかなり酷な比較をしています。

イルカショーの撮影では解像力に不満は全く感じませんし、AF性能や重量も十分以上。

 

 

出てくる絵も素晴らしいし所有欲も満たしてくれるし、手元のレンズでは一番のお気に入りです。

GMの開発発表が既にあった中で購入したレンズですし、まだまだ使い続けていきたいと思っています。(故障したとき部品が残っているのかは不安だけど…)

 

 

重量

 

最近ソニーから発表されるレンズは小型化・軽量化にも重点が置かれており、サンニッパの開発発表があったときもどこまで軽量化されるのかというのは一つ楽しみにしていました。

結果的に300mm GMは1470gと他社比でも圧倒的な軽量化を実現。

 

GⅡとの比較ではレンズ単体で約37%、GⅡ+アダプター比では約40%の軽量化となっています。

先述したようにレンズ枚数は劇的に増加しているにもかかわらず、ここまでの軽量化がなされているのは凄いとしか言いようがないですね。

これは近年流行の前群の枚数を減らす設計が効果的だったよう。レンズの重心も随分ボディ寄りになったはずなので、振り回す際の負担も大きく軽減されているはずです。

 

GⅡも以前使っていたSIGMA「120-300mm F2.8 DG OS HSM | Sports」に比べると遥かに軽量で、手持ち撮影や持ち歩きはかなり楽になりました。

これがさらに1キロほど軽くなると取り回しは劇的に良くなるはず。サンニッパを大砲と呼ぶ時代は終わったのかもしれません。

 

 

買い替えは…

 

買い替えたいけど優先順位は低いかな、というのが今時点での感想です。

高速連写機の性能をフルで使える点や、進化したであろう描写、劇的な軽量化、前はなかったレンズ側の手振れ補正…。

全面的に性能アップしているのは魅了(魅力過ぎる)んですが、まずはボディを更新したいという思いがあるのと300mm GⅡがまだまだ一級品なのを考えると、すぐに買い替えという選択はないかな。

α9Ⅲが極めて高価なのでボディを更新したら当面何も買えないはず。

GMと比較すると見劣りしちゃうかもしれないGⅡですが、愛着もありますしまだまだ頑張ってもらいたいと思っています。「GMに負けないぞ!」という新たなモチベーションも得たので、もっともっと使い込んでいきますよ!

 

 

 

いざ横浜へ

 

スペック表見てうんちく垂れていても始まりませんからね!

今日11月9日にぴあアリーナMMで行われる「α SPECIAL EVENT 2023」で新製品の実力を確かめてくる予定です。

 

α9や300mm F2.8 GM OSSはもちろん、そのほかの曲者レンズもつれていく予定なので次の記事で比較や挙動について紹介できたらと思います。

 

ドジョウなど日淡・川魚飼育に役立つおすすめ本

今回は飼育系記事の第一弾として、日淡 (日本産淡水魚・川魚のこと) 飼育の手引きとなる書籍を紹介したいと思います。

 

 

 

 

はじめに

 

初めての飼育や繁殖にチャレンジするときなど詳しい情報を得たいとき。

一番頼りになるのはやはり本です。

その分野の専門家が携わっている信頼性は代えがたいものがあります。

 

 

日淡は熱帯魚・水草海水魚に比べると少々ニッチな分野なので、本の数も多くはありません。

おそらく(子供向けの図鑑などを除けば)今回の記事でほぼ網羅できていると思います。


これまで関連する本を見つけては手当たり次第に読んできましたが、飼育を続けていると「知識は力」だなぁと感じる場面はとても多いです。

 

 

元来自然界にいるいきものを飼育する以上、良好な健康状態を保ち寿命を全うできるよう最大限の努力をすることは飼育者の責務です。

知識があればあるほど何かあったとき正しい判断下せる確率は上がるし、引き出しを増やすことができます。


なにより日淡好きには面白くてたまらない本ばかりだと思うので、今回の記事が本を開くきっかけになればとても嬉しいです。

 

日淡飼育関連の書籍は出版年が古いものが多く、紹介する中にも新品中古問わず入手が難しいものも多く含まれています。

今回紹介するものはほぼ全て自宅の本棚に入っていますので、Twitterなどでお声掛けいただければ内容などある程度お教えできます。

興味がある方がいらしたらお気軽にご連絡ください。

 

 

昨今はネット上でも多くの情報が掲載されています。

 

多くの情報に触れ知識をつけておくことがとても重要、と個人的には考えているのでネットの情報も積極的に目を通しているつもりですが、正直眉唾物の情報はかなり多いです。

 

 

特に病気関連の誤った知識は生き物の生死に直結します。

「魚の種類や状態で魚病薬や塩への耐性にかなり差があること」

「飼育する生き物に対する判断は自分の責任の下で」

の2点は常に留意した上で、ネット上の情報を参考にする際は特に

「複数のソース(できれば書籍)で確認を取ること」

を徹底した上で活用するのが望ましいと思います。

 

 

 

 

中型本

 

 

 

「川魚飼育のすべて」 (イチオシ!)

アクアライフ・秋山信彦・北野忠 (2011.6, エムピージェー)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★

採集法の充実度    ☆☆☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 

生体写真と種類ごとの解説、飼育テクニックのバランスが良い。

1種類ごとに生体写真と15行程度の解説がついており、後半に「~の仲間」といったカテゴリーごとに飼育法についての記述が各見開き1ページ前後ある。

中型本すべてに共通することであるが、病気に関する部分の記述が少ない。また、比較的新しい本ではあるが、近年新種記載が多数あったスジシマドジョウ類やヨシノボリ類の表記は旧形式のままだ。それでも完成度の高さから「とりあえずこれ一冊!」と言える内容だと思う。

一つ下の「川魚の飼育と採集を楽しむ本」と同様入手は容易。

 

 

「川魚の飼育と採集を楽しむ本」

松沢陽士 (2012.7, 学研プラス)

 

写真の充実度     ★★☆☆☆

種ごとの情報量    ★★★☆☆

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★★★

新しさ        ★★★☆☆

 

飼育水槽のイラストがわかりやい点、種類ごとに飼育に適した水槽サイズや収容数の記載がある点などわかりやすい記述が多く初心者向けの一冊。

そんな中でも(基礎的な程度ではあるが)採集に関して多くのページが割かれていたり、タナゴやモロコ類の繁殖にも触れているのは推せるところ。

一方で生体写真や解説、飼育テクニック、病気の対処といった情報は少ない。

水槽のセッティングなど他の本では省かれがちな箇所が丁寧にフォローされているうえ、最低限以上の飼育解説もついているので初心者には最適といえるかもしれない。

 

 

「川魚完全飼育ガイド」

秋山信彦・北野忠・上田雅一 (2003.1, エムピージェー)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★★☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 

ほぼ「川魚飼育のすべて」の旧版といえる内容で、特に種類紹介の文字部は多くの種で共通している。

比較すると採集や繁殖に関するページがやや多く、病気に関する項が存在しない。終盤にある飼育法の内容は流用されていないようで、ドジョウや小型ナマズに関する記述がない代わりにブラックバスやイトウ・汽水魚にも枠が割かれており、それ以外の種に関する内容も異なる。ボウズハゼの食性についてなどこちらの方が詳しく触れられている部分もあるので、図書館などで読んでみるとよいかもしれない。

20年近く前の本であるが、そもそも最近出版された飼育書がないので他の本と比べて古臭さを感じることはそこまで多くない。(一部分類を除く)

未所有。大型書店で稀に在庫を見かける。

 

 

 

「川や湖の生き物の飼い方」

森文俊・内山りゅう (2011.2, ピーシーズ)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★☆☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 


多くの本で扱いが小さい魚以外の生き物も取り上げているのが特徴。

水生昆虫に甲殻類、貝や両生類、水草に至るまで、見開き20ページほどが魚類以外の紹介に割かれており、魚の情報量も大差はない。

採集や種の飼育に関する情報量はほかに譲るが、水槽のセッティング・維持や病気に関する記述が幾らか多い。繁殖関連の項がないのは要注意。

紹介種数は大型本を含めても屈指で、飼育書というよりは図鑑に近い位置づけといえるかもしれない。

未所有。そこまで古い本ではないのだが書店ではほとんど見かけない。

 

 

ルー大柴のリバーとトゥギャザー」

ルー大柴・川遊び生活向上委員会 (2013.7 エムピージェー)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★☆☆☆

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★★★★

新しさ        ★★★★

 

鑑賞魚情報誌「月刊アクアライフ」で2016年12月まで連載を持たれていたルー大柴さん。推しの生き物がドジョウということで、日淡の中でもドジョウの比率が非常に高い特異な本。

本の約半分が採集やそのレポートとなっており、その時捕れた魚を中心に紹介がなされている。飼育法については出版社が同じ「川魚飼育のすべて」がベースながらより簡素。

採集系の情報量やドジョウ愛を重視する人には必読の書。

実は未所有。ニッチそうな本ではあるが案外入手は容易。

 

 

「野生魚を飼う」 (イチオシ!)

大塚高雄・白石勝彦・金澤光 (1985.11 朔風社)

 

写真の充実度     ★★☆☆☆

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★

採集法の充実度    ★★★★★

新しさ        ☆☆☆☆

 

飼育設備の紹介など流石に古すぎることもあり、これ一冊とはいかないにしても読むと実に面白い名著。採集に関する情報がかなり充実しているが、出版社に釣り関連の本が多かっただけありどのような魚も意地でも釣り上げようというスタイルに笑ってしまう(シマドジョウやホトケドジョウの釣り方も記述あり)

多くの魚で一種類あたり見開き1ページ前後が充てられており、生態に関する記述量は「川魚飼育のすべて」にひけをとらず飼育に関する記述も充実。切り口の新鮮さと併せ個人的な満足度は満点を付けたいお気に入り。

40年近く前の発行であることから入手は困難だが、メルカリなどで稀に出品がある。

 

 

 

 

 

大型本

 

 

「川魚入門 採集と飼育」 (イチオシ!)

アクアライフ (2001.3, マリン企画)

 

写真の充実度     ★★★★★

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★★

採集法の充実度    ★★★☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 

大型書だけあって写真は大きく豊富。種類紹介でもほぼ全ての日淡が網羅されているが、タウナギやツバサハゼや南方系ボウズハゼなど南方の種が一部抜けている。

飼育法の記述は病気に関する情報含め文字数が多く、内容もオリジナリティが強く興味深い。バス類(現在は飼育禁止)や汽水魚の情報が豊富な点も貴重。釣りを中心に採集法の紹介もあるが、水槽回りの記述は少ない。本の雰囲気が少し古いが、内容の充実度は屈指。

次に紹介する「川と湖の生き物の飼い方」が隙の無すぎる出来なため少々辛口となってしまったが、手に入れてよかったと思える素晴らしい本。

メルカリなどで中古が出回るが、流通量は少ないうえ状態が悪い個体が多い(気がする)

 

 

「川と湖の生き物の飼い方」 (イチオシ!)

森文俊 (2001.8 ピーシーズ)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★★★

採集法の充実度    ★★★★

新しさ        ★★★☆☆

 

 

生体写真や種ごとの解説は同出版社の「川や湖の生き物の飼い方」(1文字違いで紛らわしい)とほぼ同じだが、本のサイズが大きい分写真はかなり見やすい。

魚類にとどまらない紹介数もさることながら、圧巻なのは飼育法に関する文字量。病気に関する情報も多く盛り込まれていて、正直中型本の比でない充実度。一部飼育法で先の「川魚入門」と酷似する内容もあるが基本的には異なる内容である。

採集や水槽のセッティング・維持管理の項も文字量は極めて多く、加えて外国の温帯域に生息する生き物の写真・情報まで網羅されている。

出版こそ古いが、すでに民生用クーラーや外部フィルターは登場している時代なので古さはそこまで感じない。時代を経ても変わらない飼育技能が詰め込まれており、必携とまでは言えないが強くお薦めしたい一冊。

新品の入手は困難で、メルカリなどで出品を待つしかない状態。

 

 

 

 

 

月刊アクアライフ

 

 

数少ない観賞魚専門の月刊誌。写真がとにかく美しく情報量も豊富。

近年は日淡特集がほぼ毎年組まれ「川魚事始め」が連載されるなど、日淡の比重が増してきている。

新しい専門書が存在しない日淡飼育においては、分類・病気・飼育機器などの新しい情報を得られるとても重要な存在だと思う。

専門家が携わっている記事も多く、特に長らく連載されている「観賞魚の病気対策」では様々な事例やその対処法・経過が詳細に記されている貴重な資料。

 

 

バックナンバーは出版社になくても問屋やアクアショップに在庫があるケースが多いので、ここ数年のものであれば新品の入手が可能かもしれない。

2017年9月号以降は電子版も販売されておりこちらの入手は(おそらく)容易。ただアクアライフは紙でこそ生きる本と思っているので可能であれば雑誌版の購入をお薦めしたい。

 

 

まず紹介するのは日淡の特集が組まれたバックナンバー。

ここ数年は夏に日淡特集が多く、内容も充実している。

種類紹介など幾らか内容が被る部分もあるが、全て買っておいて損はないと思う(個人的意見です)

 

ほかにも19、21、22年と1月号でたくさんの魚種を紹介した特集号が組まれているが、日淡パートは数ページ程度なのでここでは省略している。

 


「2022年8月号 川魚たちの水辺」

P10~47が日淡特集パート。

表紙がハス(!!)のように琵琶湖水域の特集が見開き3ページ。今回も種類紹介はカバー率が低めだが採集系の特集は豊富で、照英さんのキャンプ場採集記、トミヨ・タナゴの採集記、採取法の紹介と留意点と小特集が続く。タナゴの人工繁殖レポートは写真が多くてわかりやすい。本号に限らず啓蒙系の記事が高確率で掲載されているのはアクアライフの素晴らしい点だと感じる。

 

「2021年8月号 水辺で触れる日本の川魚」

P8~55が日淡特集パート。

種類紹介より採集レポートに重きを置いており、琵琶湖の固有種にフィーチャーしたページも多い。

ドジョウ関連では、ドジョウ博士として名高い中島淳氏によるマドジョウ類遺伝子攪乱のレポート、サンインコガタスジシマドジョウの飼育下自然繁殖レポートが掲載。特に後者はシマドジョウ類飼育下繁殖の数少ない報告例でかなり貴重。

 

「2020年8月号 いまこそ、川魚!」

P8~45が日淡特集パート。

繁殖系の情報が多いのが特徴的でタナゴ、オイカワ、ホトケドジョウの繁殖レポートがそれぞれ見開き分用意されている。

種類紹介も手堅いがドジョウの扱いはかなり小さく、スジシマやシマがひとまとめにされているほど。個人的には序盤に文字部が少ないのが少し残念。

 

「2019年8月号 日本の魚に、出会う夏」

P18~57が日淡特集パート。種類紹介が少ない代わりにその他のレポートが充実。

持ち帰り方まで詳述された採集レポートから、琵琶湖周辺の日淡特集、渓流魚の飼育法、近年記載された日淡の紹介と幅広い。イノウエダイスケ氏による水中写真も見事。

 

「2017年8月号 日本の夏! 川魚の夏!」

P8~37が日淡特集パート。

種の紹介がメインながら、採集レポートや特定外来種・天然記念物の魚類についての記述もある。ドジョウパートは見開き5ページを占めたタナゴ部に次ぐ同2.5ページの分量で、中島淳氏によるマドジョウ類の分類の最新レポートが収録。

日淡パート以外でも「湧水水草探訪記」は柿田川サンシャイン水族館の湧水水槽に憧れる身にはかなり刺激的で、「病気の治療と予防」も参考になる。こっそりと読者投稿欄に登場しているのは秘密(2回目)

 

「2014年7月号 ニッポンの淡水魚!」

P10~41が日淡特集パート。

幅広く日淡をカバーしており、中島淳氏によるシマドジョウ類の解説や判別法の紹介、ヨドゼゼラの新種記載レポートと個人的にドンピシャの内容。

ナガレホトケドジョウやアジメドジョウといったマイナー種にフォーカスしつつドジョウに見開き4ページ割いてある号は珍しい。

 

「2013年6月号 水槽の底モノ大集合!」

日淡枠に入れたのだが、読んだこともなく日本産のドジョウが紹介されているのかも不明。おそらく外国産の種が中心と思われるが、底モノを飼育している人には参考になる情報があるかもしれない。現状国会図書館でも製本作業中で閲覧ができない。

 

「2012年6月号 特集 日本の魚 メダカ、タナゴ、ドジョウ」

P18~47が日淡特集パート。それ以外にもメダカ・タナゴの飼育論や川魚用飼料の紹介がある。

タイトルの通りメダカ・タナゴ・ドジョウがメインで、普通種や特徴的な魚は浅いなりに概ね網羅されている。ドジョウ関連はやや少なめだが、ルー大柴さん作成の「ローチ天国水槽」は個人的な憧れ。

撮影水槽の底床の色が淡いせいか魚の発色が控えめなのは、アクアライフらしくないなぁと感じるところ

 

「2002年7月号 プレコの魔術 美・怪・楽」

P110~115が該当箇所。小特集として「日本の魚と触れ合おう その二・ドジョウの仲間」が掲載されている。

旧分類での種類一覧やマドジョウの生態の紹介、飼育・繁殖法が主だった内容であるが、既に何らかの飼育書が手元にある場合は目新しさを感じないかもしれない。とはいえ、フクドジョウの(自然)採卵やその他ドジョウ類の(人工)採卵、孵化後の成育法について簡単とはいえ紹介があるのは貴重といえるかもしれない。

 

「2000年7月号 特集 巨大魚」

P72~87が日淡特集パート。この号の特集はピラルクをはじめとした巨大魚であるが、小特集として「日本産淡水魚の飼育と採集その2・ドジョウ、ハゼなどの底棲魚たち」が組まれている。

ドジョウ類、ハゼ類、カマツカ系、カジカ類が対象で、種類紹介から採集法・飼育法に至るまで丁寧に触れられている。特にヨシノボリに関する文字情報が多く、「陸封されたトウヨシノボリから得た稚魚は何故か飼育下だと塩分がないと育たない」といった情報があるのが興味深い。

これだけ古いと新品在庫はないと思われる。

 

 

「その他、日淡関連号」見つけ次第追記

「1993年7月号 現生古代魚類」

小特集に「短期連載 日本産淡水魚を飼う 第1回・淡水棲のハゼ」

「1993年8月号 人呼んでFISH-EATER」

小特集に「短期連載 日本産淡水魚を飼う 第2回・タナゴ」

「2000年6月号 小型魚特集 小さいことはいいことだ」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その1・日本産のタナゴと外来種たち」

(7月号が前述の「特集 巨大魚」で小特集に「日本産淡水魚の飼育と採集その2・ドジョウ、ハゼなどの底棲魚たち」)

「2000年8月号 特集 ハンドメイドアクアリウム

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その3・メダカと、オイカワなどの遊泳性魚たち」

「2000年9月号 特集 世界大牙魚展」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その4・ナマズなど、日本のフィッシュイーターたち」

「2000年11月号 特集 アナバンティッド」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その5・アユ、イワナなどの渓流・冷水性の魚たち」

「2000年12月号 特集 マイアクアリウムスタイル」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その6・琉球列島の魚たち」

「2003年4月号 恐龍王ポリプテルス

小特集に「日淡フィールド第1弾 タナゴの採集と飼育」

「2003年5月号 春、水草に染まる」

小特集に「日淡フィールド第2弾 オオタナゴの採集と飼育」

「2003年6月号 テトラコレクション」

小特集に「日淡フィールド第3弾 ヤリタナゴの採集と飼育」

「2003年7月号 淡水エイ・ファンタジー

小特集に「日淡フィールド第4弾 平安神宮イチモンジタナゴ

「2003年8月号 アクアリウム自由自在」

小特集に「日淡フィールド第5弾 シロヒレタビラの採集と飼育」

「2003年9月号 14種類徹底飼育講座」

小特集に「日淡フィールド第6弾 タナゴ・タウナギオヤニラミの採集と飼育」

「2003年10月号 アジアの華 フラワーホーン

小特集に「日淡フィールド第7弾 ホトケドジョウの採集と飼育」

「2003年11月号 はじめよう! ディスカスライフ」

小特集に「日淡フィールド第8弾 カネヒラの採集と飼育」

「2004年7月号 SHRIMP SPECIAL」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その1 ナマズ&アメリカナマズ

「2004年8月号 アクアテラリウムスイレン鉢」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その2 アカザ」

「2004年9月号 大魚礼讃」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その3 ギバチ」

「2004年10月号 スモールアクアリウムへの誘い」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その4 ギギ」

「2004年11月号 アジアアロワナ

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その5 アリアケギバチ」

「2004年12月号 My Aquarium Style 2004」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その6 ビワコオオナマズ

「2005年2月号 フグと遊ぼう!」

小特集に「季節到来! 渓流・冷水性の魚たち」

「2007年7月号 水草のある暮らし」

小特集に「フィールドレポート 九州産タナゴの繁殖と飼育」

「2007年9月号 人気熱帯魚繁殖ガイド」

小特集に「シロヒレタビラを求めて 岡山産タナゴの採集と繁殖」

「2008年2月号 総力特集 レインボーフィッシュ」

小特集に「タイリクバラタナゴの採集と飼育」

「2008年7月号 極めよ!水草レイアウト達人の技」

小特集に「フィールドレポート シロヒレタビラとイチモンジタナゴを求めて!」

「2019年9月号 新しいテトラ」

小特集に「”新たな”カマツカの魅力に迫る 新種記載経緯から飼育まで」

 

「川魚事始め」

1月1種類日淡を紹介していく連載で、カラーの生体写真や生体・飼育などの情報が見開き1ページに詰め込まれている。

飼育書では扱いが小さくなりがちな魚でも種ごとに詳述されているのはとても貴重。

 

2022年

 

1月:なし 2月:テツギョ

3月:イトモロコ 4月:ビリンゴ

5月:ニッポンバラタナゴ 6月:カワヒガイ

7月:ウグイ 8月:なし

9月:なし 10月:なし

11月:なし 12月:なし

 

2021年

 

1月:なし 2月:ヌマガレイ

3月:ズナガニゴイ 4月:ヌマチチブ

5月:フクドジョウ 6月:シナイモツゴ

7月:ウロハゼ 8月:なし

9月:イワトコナマズ 10月:ナガブナ

11月:タモロコ 12月:ゼニタナゴ

 

2020年

 

1月:アブラハヤ 2月:カワアナゴ

3月:ムギツク 4月:ニゴイ

5月:なし 6月:ヒナハゼ

7月:タイリクバラタナゴ 8月:なし

9月:マドジョウ類 10月:カワヨシノボリ

11月:アカメ 12月:ウキゴリ

(9月号「一種類徹底飼育講座」にてチョウセンブナが特集)

 

2019年

 

1月:なし 2月:ツチフキ

3月:ビワヒガイ 4月:ハス

5月:ボウズハゼ 6月:キンブナ

7月:ルリヨシノボリ 8月:なし

9月:ゴクラクハゼ 10月:カワムツ

11月:アブラボテ 12月:アジメドジョウ

 

2018年

 

1月:ギバチ 2月:ウナギ

3月:オショロコマ 4月:ジュズカケハゼ

5月:なし 6月:なし

7月:モツゴ 8月:なし

9月:ナマズ 10月:ワタカ

11月:なし 12月:アカザ

 

2017年

 

1月:カジカ 2月:トミヨ

3月:ヤマメ 4月:ヤリタナゴ

5月:カゼトゲタナゴ 6月:アカヒレタビラ

7月:ヒナモロコ 8月:なし

9月:ドンコ 10月:シマドジョウ類

11月:なし 12月:カネヒラ

 

2016年

 

7月:オイカワ 8月:カマツカ

9月:オヤニラミ 10月:ホトケドジョウ

11月:なし 12月:なし

 

 

「川魚事始め」に加え、「照英の金魚もフィールドも本気でGO!」においても日淡の飼育法が紹介された号がある。同特集は金魚愛好家・照英さんによるフィールド採集レポートか金魚噺。

見開き2ページ分のうちはおおよそ半分が飼育法に充てられており、「川魚事始め」とほぼ同等のボリュームがある。

日淡特集はいずれも連載初期のもので最近は金魚ネタが多いが、今後夏にかけて日淡回が積極的に組まれることを期待したい。

 

2021年9月:テナガエビ

2021年10月:アユ

2021年11月:ニホンウナギ 

 

 

 

 

健康管理や水槽機器にフィーチャーした特集号もある。

 

 

「2022年2月号 正しい水換え」

特集部はP10~51。

水換えに着目した珍しい特集内容。各種水槽の水換え法からその意義、使用道具が詳述されている。加えてコケ対策についての情報や、ADAの浄水器「NAウォーター」のレポート、濾材・ウォーターコンディショナーの簡易カタログも付属。

「魚の健康」と併せ本棚に置いておきたい一冊。

 

「2021年10月号 魚のための快適空間学」

特集部はP10~49

「魚本来の行動を引き出す」をテーマに、水槽のレイアウト例が豊富な写真、解説とともに紹介されている。野生下での生息環境の再現を徹底した水槽から、人工物の配置で有効面積を広げたドジョウ水槽まで作例の幅が広く実に興味深い。

巻頭のエンリッチメントについての解説はあの(?)芦刈トレーナー(サンシャイン水族館)が担当されており、日淡好きなら誰もが憧れるだろう同館の「日本の清流」水槽も紹介されている。

 

「2019年2月号 魚の健康。」

特集部はP18~59

病気の予防策や発症時の対処、水質管理法がここまで詳述されている資料はそうないと思う。ネット上で特に様々な情報が飛び交っている話題だからこそ、専門家による情報の持つ意味は大きく貴重。

アクアリスト宅や水族館での飼育管理法の紹介も充実している。

 

「2019年4月号 アクアグッズのモノ語り」

特集部はP20~53

飼育機器にフォーカスした特集号。

2年前の同特集と比べても紹介される製品が大きく変わり情報量もアップ。メーカーインタビューも掲載されている。

アクアリウムの飼育機器は非常にたくさんの製品が流通し、それらの違いもパンフレットやネットの情報だけではわからないことが多い。カバーできている製品は正直多くないが、悩める機器選びの一助になる面白い一冊だと思う。

 

「2017年4月号 アクアリウムのモノ図鑑」

特集部はP10~49

19年の第2弾同様、全ての製品が紹介されているわけではないが、掲載されているモノに限れば用品メーカーのパンフレットよりもかなり分かりやすい紹介がなされている。機材選びの助けになるのはもちろん、「この製品にはこんなこだわりが…」と物欲が高まる一冊。

アクアリウム用品の製品サイクルは比較的長いように感じるが、5年前の発行なので紹介されている製品が既に型落ちとなっている可能性がある。

 

 

 

 

 

その他 書籍やサイト

 

これまで紹介した本以外にも特定の日淡にクローズアップした本がいくつか出版されている。

また、冊数が多すぎることや日淡飼育に直接生かせる情報が少ないことからここでの紹介はしないが、熱帯魚飼育の本や水族館の飼育員(を目指す人)向けの本で日淡飼育の参考になる本はいくつかある。

 

ネット上の情報を参考にするときは要注意、と触れたばかりだが、ネットの中での特に信頼性が高いと思う2つのサイトも紹介したい。

 

 

ドジョウ関連の書籍

 

 

「日本のドジョウ」

「特盛どじょう本」

ドジョウに特化した書籍が近年2冊発売された。

ともに飼育書ではないが、内容や写真は極めて充実していてドジョウ好き必携の書といえるはず。近年著しく細分化が進んだシマドジョウ類の最新の分類にも対応している。

「特盛どじょう本」は一時絶版となっていたが限定300冊で第2版が販売されており現在も入手が可能。

 

 

タナゴ関連の書籍

 

日淡の中でもひときわ人気が高いタナゴ類は、いくつもの図鑑・ハンドブックや釣り・飼育関連の書籍が出版されている。飼育書のうちぱっと調べてヒットしたのは以下の3冊

「タナゴを知る、見る、飼う」(2014.7, つり人社)

「タナゴ大全」(2011.2, エムピージェー)

「タナゴのすべて」(2004.4, エムピージェー)

 

 

 

日本動物園水族館協会 適正施設ガイドライン

 

www.jaza.jp

 

日本動物園水族館協会が加盟園館に自主規制を促すべく策定を進める飼育施設のガイドライン。飼育環境の改善や動物福祉に資することを目的に飼育施設の大きさや構造の基準が定められており、魚類では希少淡水魚を中心に以下の17種分が掲載されている。(2022年5月現在)

 

ミヤコタナゴ、イタセンパラ
ゼニタナゴ、イチモンジタナゴ
ニッポンバラタナゴ、スイゲンゼニタナゴ
カワバタモロコ 、シナイモツゴ 
ウシモツゴホトケドジョウ
アユモドキ、ネコギギ
ハリヨ、ムサシトミヨ
エゾトミヨ 、タナゴモドキ
クロウミウ

 

掲載種のなかには個体数の減少により鑑賞目的での飼育が望ましくない種や、既に採捕・飼育が禁じられている種も多く含まれている。内容もPDF1ページ程度と控えめだが水族館スタッフなどの専門家が策定にかかわっているのは貴重で、近しい魚を飼育している場合参考になるかもしれない。

 

 

日淡会(日本淡水魚愛護会)

 

tansuigyo.net

 

日淡をこよなく愛する人たちが集まる情報サイト。

 

飼育法に関する質問ログが多い「質問掲示板」はマイナーな種類であっても情報量が多く、飼育や繁殖でつまずいた時には必ず覗くほど。「写真掲示板」では管理人の西村さんが種類が判らない個体の同定までしてくれる。

病気の予防・対応策として餌の多様性や水替えの重要性が強調されてるのは他の書籍ではあまり見られない傾向でとても参考になると思う。

 

ありがとう、油壷マリンパーク

 

昨日9月30日で京急油壺マリンパークが53年の歴史に幕を下ろし閉館しました。

 

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古さを随所に感じる一方で、その古さも良い味に思えた素晴らしい展示。

都市型水族館とはまた違う「水族館らしさ」に魅せられて、多いときには年5回ほど訪れていた大好きな水族館でした。

 

閉館までの2週間、3回脚を運ぶことができました。

そのときの生き物たちの写真を載せていこうと思います。

 

 

 

 

 

屋外展示エリア

 

入ってすぐのあしか島で暮らすミナト

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あまりの可愛さにべた惚れ。ひれあしの中でもイチオシです。

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あんなに可愛い一方で雄らしいところもあるのが最高です。

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油壷の代名詞の一つ、キタイワトビペンギンの展示

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キリっとした顔が良すぎる

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エントランス入って右側の「かわうその森」

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自然で溢れるエリアには様々な生き物が。

イカワやメダカなど、魚は水面の反射で撮れず…。

PLフィルターを持っていけばよかったのかな

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屋内展示エリア

 

汽車窓水槽が並ぶレトロな館内

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大回遊水槽

 

油壷マリンパークのメイン水槽、大回遊水槽

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中央にはメガマウスの標本が鎮座

 

 

この水槽を泳ぐのはサメやエイを中心とした40種近い魚たち

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レモンザメ

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シロワニ

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オオメジロザメ

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ノコギリエイ

 

最高にお気に入りの2枚を

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あまりにかっこよすぎる…

 

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粘りに粘って撮れたレモンザメのターン

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この水槽、見たままの色だとこんな感じでしょうか

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色々な光源が混ざっていることにα7ⅢのAWBが不安定気味なのと相まって、見たままの色をそのまま表現するのはかなり難しかったです。

 

 

 

 

いるか・あしかパフォーマンス

 

9月3度目の訪問でようやく見ることができた「いるか・あしかパフォーマンス」

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油壷のパフォーマンスといえば動物たちとぺんぎんくん

 

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41年前の来館から長くパフォーマンスを支え続けたフィンとジョイ

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パフォーマンスもフィナーレが近づき…

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パフォーマンス最後のトレーナーさんのお話。

感動のあまり涙なしで聞くことはできませんでした。

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昔の思い出と…

 

閉館前日の夕焼け

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ありがとう油壷マリンパーク

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素敵な展示に生き物たち、閉館しても絶対忘れません。

 

生き物たちは今後他施設に移るそうなのでまた再開できる日を待ちたいと思います。

 

 

 

最後に以前訪れたときのお気に入りの写真たちを貼っておきます。

 

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AQUA PARK Photo Gallery 2021/06/06

 営業再開記念号!

 

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6/1にアクアパーク品川が4/24以来に営業を再開。

久しぶりのパフォーマンス、たくさん撮ってきました!

 

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まずとても安心したこと。

 

ロロもナタリーもリップも

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レイニィとネイルも

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ティナも

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みんな元気そうでした。

 

 

 

 

この数日は撮影の勘を戻そうとできる限り通いこんでみました。

 

初回の撮れ高がひどすぎたので心配したのですが

現像に困るほどお気に入りが撮れました笑

 

 

推しまくっているネイルのスピンジャンプも 

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デイVer.の「Sky Symphony」

 

再開館からの数日、陽光の下でのパフォーマンスも何回か見ることができました。

天気が優れない日も続いていたので本当によかった。

あとはオンライン授業様様ですね、本当に。

 

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個人的にここ数年のアクアパークのショーは以前に比べ

勢い溢れる感じが無くなったというか違和感があって

いくらかピンとこない感じが続いてたのですが

今回はドンピシャ。

 

選曲もとても爽やかで演出もこだわりが随所に。

このパフォーマンス、8/1まで開催延長になったのですが

梅雨明けの陽射しに下でたくさん見られると思うと嬉しいです。

 

 

 

 

最近定番となった「サイレントタイム

 

ハイジャンプがサイレントタイムに入っているのが好き。

飛び出す瞬間の音がとてもいいんです。

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 その飛び出しを狙ってみたり

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飛び出しから着水まで追ってみたり

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ハイジャンの撮影に関しては

「ボールは人工物だし写したくないなぁ…」と

トップの位置、タッチしている瞬間はあまり撮らない人です笑

 

ふと見返すとハイジャンプパートの写真がロロだらけ

(3枚目のレイニィ以外全部ロロ)

なのはロロの軌道がとても追いやすいのと

僕のポジショニングのせいです笑

 

 めっちゃ斜めに飛び出してくるナタリーやレイニィ、

プールの凄く外側から飛び出すリップ、

体色が黒っぽくてピントが合わせづらいネイル・ティナ。

ハイジャンプの撮りやすさではロロが抜けていると思います。

 

 

 

 

 

今回のパフォーマンスではフラフープタイムも

 

まずはレイニィ

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とても上手い

 

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あっ、

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ネイルは……

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前こんなに噛んでたっけか??

 

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パフォーマンス後の練習時間も…

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はれれ笑

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あっ、、 ティナも…

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 嚙んじゃったけど無事に持ってこれました!

 

 

 

 

今回もスプラッシュがない分、水中パートが多め。

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今年は梅雨が短めだといいなぁ…

 

 

 

 

 実は最近MF(マニュアルフォーカス)に挑戦中。

まだまだへたくそですがAFがさっぱりの(正直使えたものじゃない)120-300mm F2.8 Sports × α7Ⅲの組み合わせにおいては、こちらの方が遥かに使い物になるんじゃないかという手応えを掴んでいます。

水中パフォーマンスのダンスシーンやフラフープ、あとこの次のジャンプ2枚はMFです。結構よい感じでとてもルンルンです笑

 

 

 

 

ここからは載せきれていないデイVer.の写真をもう少し。 

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ナイトVer.は「Beauty of Flower」

 

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このパフォーマンスのもととなっている「THE LIFE」

水中LEDとムービングライトが設置されて初めてのパフォーマンスで

当初とても 苦労していたのをふと思い出しました。

 

個人的にお気に入りのところは後半のカマジャンプ→ロケ突きのところ。

ロケ突き後のジャンプメドレー序盤の青色の照明も推しです。

 

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 スタジアムを出て館内を回るとこちらも皆さん元気そう。

 

チャントが背中越しにカメラ目線をくれました笑 

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アクアジャングルの…カメレオンだったかなぁ、バシリスクだったかなぁ…水中部分に魚が増えていました。

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アフリカ系の魚だからカメレオン水槽かな??

僕はアフリカ系シクリッドはどうにも覚えられないので

コンゴテトラしか種類がわかりません笑

 

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ここまですべての写真を見てくださった方(いるのかわかりませんが)本当にありがとうございます。

 

イシュト Photo Galleryの更新含め、今月はいくつか更新する"つもり"ですのでまた見ていただけたら嬉しいです。

 

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 それではまた次の記事で…!!!

 

(暫定公開)イシュト Photo Gallery

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 イシュト(オキゴンドウ♂)

 

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アクアパークには2006年に来館。

同館唯一の男の子としてパフォーマンスではエースとして活躍。

アクアスタジアム時代はリティ、リニューアル後はティナとコンビを組んでいました。

圧倒的な躍動感と迫力、アクアパークのイルカたちの中でも出色の知性でたくさんの感動を与えてくれました。

2019年5月29日永眠。彼がいたからアクパの常連になれた……本当に大好きで特別な存在です。

 

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月間にアップ可能なデータ量の超過により’18年の一部及び’19年の写真が現在未掲載です。

月が替わり次第写真を追加する予定です。

 

 


※写真下部に記載されている個体名は特記がない限り「左側の個体→右側の個体」の順番になっています。

「個体別 Photo Gallery」詳細については以下の記事をご覧ください。

 

loachloachap.hatenablog.com

 

 

 

 

2018年

 

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ピピ&イシュト

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イシュト(手前)&ピピ


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(手前から)アンク&イシュト&ピピ

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イシュト&レイニィ

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2017年

 

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イシュト&ティナ

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(手前から)ティナ&イシュト&レイニィ

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ティナ(手前)&イシュト

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ティナ&イシュト

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ティナ(手前)&イシュト

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イシュト(手前)&ティナ

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イシュト(手前)&ティナ

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イシュト(手前)&ティナ

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 2016年

 

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イシュト(手前)&ティナ

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ティナ(手前)&イシュト

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2013年

 

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ピピちゃん Photo Gallery

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ピピ (カマイルカ ♀)

 

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2015年7月のリニューアルと同時にアクアパークに。

主にロロとペアを組んでパフォーマンスに出演していました。

最初のころいろんな技がみるみる上手くなっていったこと、パフォーマンス中にウォーターカーテンの水をずーっと浴びていたりジャンプを勝手に跳んでいたこと。何年たってもとっても無邪気で可愛かったこと。たくさんの姿と記憶がよみがえります。

 

2020年5月9日永眠。今日が一周忌となります。

短い間だったけどありがとう、ピピ

ご冥福をお祈りいたします。

 

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※写真下部に記載されている個体名は特記がない限り「左側の個体→右側の個体」の順番になっています。

「個体別 Photo Gallery」詳細については以下の記事をご覧ください。

 

loachloachap.hatenablog.com

 

 

 

 

2020年 

 

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ロロ&ピピ

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ピピ&ロロ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー、リップ(右端)

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ロロ&ナタリー&ピピ

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(手前から)ピピ&ロロ&リップ&ナタリー

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ロロ&ピピ

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(手前から)ピピ&ロロ&リップ&ナタリー

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(手前から)ピピ&ロロ&リップ&ナタリー

 








 

 

 

2019年

 

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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ピピ(手前)&ロロ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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ピピ&レイニィ

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ピピ&イシュト

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(手前から)ピピ&ナタリー&リップ

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ピピ&ロロ

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(手前から)ピピ&ナタリー&リップ

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ピピ&ロロ

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ロロ&ピピ

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ピピ&ロロ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー

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ロロ&ピピ、(奥ネイル&ティナ)

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ピピ&ロロ

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ロロ(手前)&ピピ

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ピピ(手前)&ロロ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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(手前から)ピピ&ナタリー&リップ

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ピピ(手前)&ナタリー

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー

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ピピ&ロロ

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ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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ロロ&ピピ

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ロロ(手前)&ピピ

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ピピ&リップ

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ナタリー&ロロ&ピピ

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ロロ(手前)&ピピ

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ピピ(手前)&ロロ

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ロロ(手前)&ピピ

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ロロ&ピピ

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ロロ(手前)&ピピ

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ピピ&ロロ

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ピピ&ロロ

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ピピ&ロロ

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ロロ&ピピ

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ロロ&ピピ

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ピピ&ロロ

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ピピ(手前)&ロロ

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2018年

 

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ピピ(上)&ロロ

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ロロ&ピピ

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(右奥から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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珍しいナタリーとの眉毛コンビ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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ピピ&ロロ

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リップとのコンビも

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ピピ&ロロ

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ピピ&ロロ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ

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リップがいないの…かな??

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ロロ&ピピ

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(手前から)ピピ&ロロ&ナタリー&リップ












 

 

 

 

2017年

 

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ハイジャンプの練習をしていた頃。

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ピピ&ロロ

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ロロ&ピピ

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アンク&ティナ&ピピ

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ピピもボックス運びの練習を!

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ロロ&ピピ&ナタリー

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(上から)ピピ&ナタリー&ロロ

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ロロ&ピピ&ナタリー&リップ

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ロロと華麗にオーバーヘッドジャンプを。

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ロロ&ピピ





 

 

 

2016年

 

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ピピ&ロロ

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ロロのボックス運びをまねるピピ

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上手くいかなくて最後は吻先で押していました。

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個体別 Photo Gallery について

「個体別 Photo Gallery」

 

  • アクアパーク品川で暮らしているイルカたち、一個体の写真をひたすらに載せていくシリーズです。
  • その個体の写真の中でも僕個人的なお気に入りを載せていきます。
  • 写真はお気に入りが撮れ次第、随時更新予定です。
  • 写真は撮影日順に並べており、撮影の日付を入れてあります。
  • 複数個体が写っている写真は下部に個体名を記載しています。この表記は特記がない限り「左側の個体→右側の個体」の順番になっています。
  • 記事のコンセプト上一つの記事当たりの写真数が100枚を大きく超え、かなり重いページとなることが予想されます。ご注意お願いいたします。

 

 

現在はピピちゃんの記事1つのみですが、今後全個体分ページを用意する予定です。

過去の全写真からお気に入りを見つけていくのはかなり大変なのでなかなか進まないかもしれませんが…

 

 

個体識別の記事も書かないと、とかねてから思っているのですが複数個体の顔がバッチリ写っている写真を探すのが大変すぎて現在暗礁に乗り上げています。複数個体が入っている写真には個体名を添えてあるので、「個体識別できるようになりたい!!」と思っている方はじっくりとたくさん見ていただけたら何か特徴をつかめるかもしれません。

 

また個体によって「顔、前と変わったなぁ」と(僕が)思う個体もいるのでぜひ最近と以前の写真と見比べてみていただけたらと思います。

 

 

さて、一番最初に記事を書いた個体はカマイルカのピピです。ピピは2020年5月9日に永眠しておりこの今日、公開日が一周忌になります。

 

少し愚痴めいてしまいますが、アクアパーク品川公式さんのサイトにおいてはブログが長らく実質休止状態となっており、亡くなった個体の生前の姿をみることができません。

2019年5月25日に亡くなったオキゴンドウのイシュトに関しては、すでに亡くなったことを告知するページが削除されており、エースともいえる存在だった彼がアクアパークにいたという証が公式サイトには何も残っていないのです。

ピピとイシュトの大ファンだった僕は何とも言い難い気持ちです。

(そもそも公式HPにおいてイルカの個体名の記述はありません。

また旧アクアスタジアム時代のブログは現在も残っていて、いろいろな個体の情報や豆知識を見ることができます。興味がある方は調べてみてください)

 

僕はアクアパークには2015年からほぼ毎日の勢いで通い始めて、たくさんイルカたちの姿を見てきました。

今も数えきれないくらいたくさんのピピやイシュトの記憶が焼き付いています。

この記憶は僕にとって一番の宝物と思えるほど大切で…

 

なので亡くなったからといって、あの最高にかっこよくて美しくて可愛かった彼らを忘れてほしくない。

そう思い今回ピピの写真を集めています。(イシュトのページは現在作成中です)

少しでも多くの方の記憶に少しでも濃く、深く、強く残り続けてくれたら…

このブログがその一助になれば幸いです。

 

 

昔の写真はノイズが多かったりピントが外れていてお目汚しとなってしまうものが特に多いのですが、そのときのイルカたちの姿・輝きを精一杯残した、ということでご容赦いただければと思います。

 

 

箇条書きにもあるのですが、このシリーズのページはどれもとても重くなることが予想されます。

写真はいずれも圧縮して掲載していますが、最近は機材を変えた影響もあり依然と比べ大幅に歩留まりが上がっており、今後もたくさん写真が増えていくと思います。

お手数ですが高速Wi-Fi下で開いて頂けたらなと。

 

 

早く全個体分のページを公開できるよう頑張っていきます。

お読みいただきありがとうございました!  (2021年5月9日)

 

 

 

個体別 Photo Gallery 一覧

 

 

loachloachap.hatenablog.com

 

 

loachloachap.hatenablog.com

 

備忘録 α7シリーズとSIGMA 120-300mmの相性を試しまくった話

先日の記事でSONYの新機種α1にSIGMAのキャノンEFマウント用レンズをつけたときの挙動について書きました。

 

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α1×サンニッパズーム

 

loachloachap.hatenablog.com

 

α7Ⅲで動体を撮ると使い物にならないレベルだったサンニッパズームのAFがα1では大きく改善されていることが判明。とても羨ましく思いました(80万円とか買えないもん)

 

この中でちらっと触れたのですが、ほかの新しいαシリーズではどんなもんだろうと色々な機種につけさせてもらいました。

すると新しいボディならAF性能は大方改善されている一方、かなり改善幅や挙動に差があることがわかりました。

 

既にうっすら忘れかかっているけど備忘録として書き留めておこうと思います。

今後僕が機種選びする際の参考にしたいし、ネット見てるとα7でサンニッパズーム使ってる方も一定数いるようなので少しでも誰かの目に留まればなぁと。

 

 

改めて今回の記事で出てくるレンズを紹介。

 

SIGMA 120-300mm F2.8 DG OS HSM (for Canon EF)

www.sigma-global.com

 

現在ではニコンは純正で同スペックのレンズを発売しましたが、ニコン以外のボディを使っている人でズームできるサンニッパを使いたい場合SIGMAのものがオンリーワンの選択肢です。

 

SONY用にはAマウント(α99とか)、Eマウント(α6000やα7とか)ともに発売されていないので、通常はこのレンズをα7で使うことができません。

しかしSIGMAから発売されているマウントアダプター「MC-11」を使えば、キャノンEFマウント用レンズをSONYのEマウントでAF等含め使えるようになります。

www.sigma-global.com

このサイトにもちゃんと対応ボディにα7Ⅲが、対応レンズに120-300mmが記載されています。逆に新しいボディがことごとく対応に載ってないのはサイトが更新されてないからのはず。この後書くように普通に動きます。

 

 

余談ですがSIGMAでは本レンズを含め歴代4本のサンニッパズームが発売されています。

特に一世代前の「APO 120-300mm F2.8 EX DG OS HSM」は外装やAF機構が違うもののレンズ構成が同じ。しかしMC-11 に対応していないため、αシリーズでAFを使うことはできないようです。ちなみに「Fringer」のマウントアダプターを介して富士フィルム機で使うとこのモデルでもAFが効くらしい。

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SIGMA、焦点工房公式ページより

サンニッパズームと FR-FX2

ここら辺は又聞きなので真偽は何とも言えないんですが。

 

 

ここで現状のα7Ⅲとの相性を軽く説明。

 

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端的に言うとアクパではイルカのジャンプシーンでピントを合わせるのは至難の業。

 

奥行き方向、すなわち前後の動きがあるときピントが合わないのはまぁ分かるんですが、横っ飛びしているシーンでもほぼ合うことがないのはかなりストレスです。

特にフレキシブルスポットSで完璧に顔を捉え続けているのに、拡大するとボケボケなのは少々メンタルにくるものがあります笑

 

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数えるほどしかない等倍ガチガチショット

超たまーにピントが合ったのも撮れるけど2枚連続で合った試しもありません。

 

ほぼ止まったイルカでもなんか甘いなぁと思うことが多くて、確認すると大体前ピン。

フレキシブルスポットSってこれだぜ? 

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SONY α6500公式ページより


これをほぼ動かないイルカの目に当てても前ピンってどういうことなんだろうか。

 

 

SIGMAの名誉のために(??)書いておくと、そもそもMC-11 は公式にはAF-Cに対応していないし、そのAF-Cでも完全な静物を撮ると普通にガチピンが来ますし、屋外のシーパラでは跳ぶイルカに普通にピントが合っていました。

 

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シーパラでは不満なしのAF  

 

 

まぁ細かいことはさておきアクパにおける撮影ではスピード(初速)、喰い付き(追従力)、精度。どれをとっても不満な訳です。

多分環境が暗いからなんだろうな…。タムロンの17-35mm F2.8-4もMC-11 を介して使っていますがローコントラストな場面ではAFがびくともしないことがありますから。

 

 

 

でここからがショールームで試してきた話。

以下発売日順に並んでおります。

共通の設定は、F2.8、SS1/500、AF-C、フレキシブルスポットS、被写体追従感度3(普通)

 

暗さが原因なら明るいショールームでの試用じゃ参考にならんのでは、とも思ったのですが今回試すとショールームでもかなり挙動の差がありました。

 

 

α7Ⅱ(2014年12月発売)

 

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今回試したボディの中では一番発売時期が昔のものですが、予想通り相性はワースト。

AF速度はα7Ⅲと比べてもさらに一段と遅い。何より気になったのはデフォーカスした状態でシャッターを切ると一瞬フリーズしたような間があって、ファインダーではデフォーカスした状態のままシャッターが切れること。撮影した画像はピントは合ってるんですが嬉しくはない挙動。

もっともMAX5コマ/秒のカメラですから、このレンズと組み合わせるものではないでしょうね、そもそも。

レンズとの相性は関係ないけど、α7Ⅲのレスポンスでもかなりイライラする僕には「こんなレスポンスの悪いカメラ売ってたんか!」と思っちゃうくらい操作ラグがありました。

 

 

α9(2017年5月発売)

 

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画像処理エンジンはα7Ⅲと同じBIONZ Xであるが、読み出し速度が超絶速い積層センサーを搭載することによって一般にはα7Ⅲを大きく上回るAF性能といわれています。

しかし、サンニッパズームを着けたときの挙動はα7Ⅲのときと瓜二つ。性能差は全くと言ってよいほど感じませんでした。

 

 

α7RⅣ(2019年9月発売)

 

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今回試した中ではトップクラスの相性だったのがα7RⅣ。

近距離の被写体でも、大きく外した状態でなければ上々のスピードで合焦。もちろんある程度離れた被写体ではスパスパとスムーズで、大差はないにせよα1を超える相性にも感じました。

 

 

α9Ⅱ(2019年11月発売)

 

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α1やα7RⅣには少しスピード面で劣るものの、初代のα9とは明らかに別物の挙動。遠距離の被写体から近距離の被写体にピントを移動させたときのスムーズさは、今回試した中では一番かも。

もっとも120-300mmはMC-11 装着時でもフルタイムMFに対応しているので、大きくデフォーカスした状態のときはそっちが早いはず。

なにより不思議なのはこのカメラ、初代のα9とセンサーもエンジンも据え置きであること。AFに幾らかのチューニングはあるようですが、ここまで差があるのは不思議です。

 

 

α6600(2019年11月発売)

 

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こちらもまずまずな挙動。遠距離→遠距離や中距離→遠距離ならかなりスムーズにAFが効きます。一方近距離の被写体や、遠距離→中・近距離へのシフトは苦戦気味。それでもα7Ⅲよりは良いんですが。

やっぱり不思議なのはエンジンはα7Ⅲと同じな上、センサーは2016年3月発売のα6300と同じかなり古いもの。しかもAPS-Cなので換算450mmになりAF面では幾らか不利そうなものですが、α7Ⅲよりは明らかに早い。うーん、どういう理屈だ??笑

 

 

α7SⅢ(2020年10月発売)

 

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α1と同じ最新のエンジンBIONZ XRを搭載しているα7SⅢ。

α1とα7RⅣに迫る挙動。ただAFは前述の2機種と違って柔らかい感覚。スパっと合うα1とα7RⅣと違って、ピント面の前で若干速度が滑らかに遅くなってスッと合う感じ。決して遅くなるわけではなく少し上品というか…。まぁ誤差の範疇かも。

動画志向のカメラだからAF挙動のチューニングが違うのかなぁなんて思ったのですが、動画用と静止画用でAF挙動を変えているはずなので謎。

 

 

α7C(2020年10月発売)

 

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α7Ⅲとセンサー・エンジンともに据え置きなこの機種ですが、やっぱりAF挙動は明らかに向上していました。とはいえ、イルカショーで前列から振り回すのには心もとない性能。

まぁそもそもこのカメラは望遠レンズを着けるためのものではないはず。この貧弱なグリップで4㎏近い重さのこのレンズをつけて実戦は腕がへし折れると思います。縦グリないし笑

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シルバーボディ、かっこいいんですけどねー笑

 

 

 

総じて試した感じだと

α7RⅣ≧α1>α7SⅢ・α9Ⅱ>>α6600≧α7C>α7Ⅲ・α9>>α7Ⅱ

 

って感じでしょうか。

α7Ⅲ以降に出たボディはどれもまずまずの挙動を見せていました。

エンジンは一緒でも改善している機種が多く、なんかしらのソフトウェアの変更があったと思われます。

 

個人的にある程度実用レベルと感じたのはα7RⅣ・α1・α7SⅢ・α9Ⅱの4機種。

あくまで今回試した中での話ですけど、今回試してない機種って主なものだとα7RⅢくらいですかね、フルサイズだと。同時期に出たα9やα7Ⅲが相性悪めなので良い予感はしないです。

 

あと最後、35mm GM、85㎜ GM、90mm MACROの3つはかなりえぐいレンズですね。とてもそそられるものがありました。