ろーちっちのAqua Photo Blog

カメラを片手に水族館へ通うどじょう好きのブログ

ドジョウなど日淡・川魚飼育に役立つおすすめ本

今回は飼育系記事の第一弾として、日淡 (日本産淡水魚・川魚のこと) 飼育の手引きとなる書籍を紹介したいと思います。

 

 

 

 

はじめに

 

初めての飼育や繁殖にチャレンジするときなど詳しい情報を得たいとき。

一番頼りになるのはやはり本です。

その分野の専門家が携わっている信頼性は代えがたいものがあります。

 

 

日淡は熱帯魚・水草海水魚に比べると少々ニッチな分野なので、本の数も多くはありません。

おそらく(子供向けの図鑑などを除けば)今回の記事でほぼ網羅できていると思います。


これまで関連する本を見つけては手当たり次第に読んできましたが、飼育を続けていると「知識は力」だなぁと感じる場面はとても多いです。

 

 

元来自然界にいるいきものを飼育する以上、良好な健康状態を保ち寿命を全うできるよう最大限の努力をすることは飼育者の責務です。

知識があればあるほど何かあったとき正しい判断下せる確率は上がるし、引き出しを増やすことができます。


なにより日淡好きには面白くてたまらない本ばかりだと思うので、今回の記事が本を開くきっかけになればとても嬉しいです。

 

日淡飼育関連の書籍は出版年が古いものが多く、紹介する中にも新品中古問わず入手が難しいものも多く含まれています。

今回紹介するものはほぼ全て自宅の本棚に入っていますので、Twitterなどでお声掛けいただければ内容などある程度お教えできます。

興味がある方がいらしたらお気軽にご連絡ください。

 

 

昨今はネット上でも多くの情報が掲載されています。

 

多くの情報に触れ知識をつけておくことがとても重要、と個人的には考えているのでネットの情報も積極的に目を通しているつもりですが、正直眉唾物の情報はかなり多いです。

 

 

特に病気関連の誤った知識は生き物の生死に直結します。

「魚の種類や状態で魚病薬や塩への耐性にかなり差があること」

「飼育する生き物に対する判断は自分の責任の下で」

の2点は常に留意した上で、ネット上の情報を参考にする際は特に

「複数のソース(できれば書籍)で確認を取ること」

を徹底した上で活用するのが望ましいと思います。

 

 

 

 

中型本

 

 

 

「川魚飼育のすべて」 (イチオシ!)

アクアライフ・秋山信彦・北野忠 (2011.6, エムピージェー)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★

採集法の充実度    ☆☆☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 

生体写真と種類ごとの解説、飼育テクニックのバランスが良い。

1種類ごとに生体写真と15行程度の解説がついており、後半に「~の仲間」といったカテゴリーごとに飼育法についての記述が各見開き1ページ前後ある。

中型本すべてに共通することであるが、病気に関する部分の記述が少ない。また、比較的新しい本ではあるが、近年新種記載が多数あったスジシマドジョウ類やヨシノボリ類の表記は旧形式のままだ。それでも完成度の高さから「とりあえずこれ一冊!」と言える内容だと思う。

一つ下の「川魚の飼育と採集を楽しむ本」と同様入手は容易。

 

 

「川魚の飼育と採集を楽しむ本」

松沢陽士 (2012.7, 学研プラス)

 

写真の充実度     ★★☆☆☆

種ごとの情報量    ★★★☆☆

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★★★

新しさ        ★★★☆☆

 

飼育水槽のイラストがわかりやい点、種類ごとに飼育に適した水槽サイズや収容数の記載がある点などわかりやすい記述が多く初心者向けの一冊。

そんな中でも(基礎的な程度ではあるが)採集に関して多くのページが割かれていたり、タナゴやモロコ類の繁殖にも触れているのは推せるところ。

一方で生体写真や解説、飼育テクニック、病気の対処といった情報は少ない。

水槽のセッティングなど他の本では省かれがちな箇所が丁寧にフォローされているうえ、最低限以上の飼育解説もついているので初心者には最適といえるかもしれない。

 

 

「川魚完全飼育ガイド」

秋山信彦・北野忠・上田雅一 (2003.1, エムピージェー)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★★☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 

ほぼ「川魚飼育のすべて」の旧版といえる内容で、特に種類紹介の文字部は多くの種で共通している。

比較すると採集や繁殖に関するページがやや多く、病気に関する項が存在しない。終盤にある飼育法の内容は流用されていないようで、ドジョウや小型ナマズに関する記述がない代わりにブラックバスやイトウ・汽水魚にも枠が割かれており、それ以外の種に関する内容も異なる。ボウズハゼの食性についてなどこちらの方が詳しく触れられている部分もあるので、図書館などで読んでみるとよいかもしれない。

20年近く前の本であるが、そもそも最近出版された飼育書がないので他の本と比べて古臭さを感じることはそこまで多くない。(一部分類を除く)

未所有。大型書店で稀に在庫を見かける。

 

 

 

「川や湖の生き物の飼い方」

森文俊・内山りゅう (2011.2, ピーシーズ)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★☆☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 


多くの本で扱いが小さい魚以外の生き物も取り上げているのが特徴。

水生昆虫に甲殻類、貝や両生類、水草に至るまで、見開き20ページほどが魚類以外の紹介に割かれており、魚の情報量も大差はない。

採集や種の飼育に関する情報量はほかに譲るが、水槽のセッティング・維持や病気に関する記述が幾らか多い。繁殖関連の項がないのは要注意。

紹介種数は大型本を含めても屈指で、飼育書というよりは図鑑に近い位置づけといえるかもしれない。

未所有。そこまで古い本ではないのだが書店ではほとんど見かけない。

 

 

ルー大柴のリバーとトゥギャザー」

ルー大柴・川遊び生活向上委員会 (2013.7 エムピージェー)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★☆☆☆

飼育繁殖法の充実度  ★★★☆☆

採集法の充実度    ★★★★★

新しさ        ★★★★

 

鑑賞魚情報誌「月刊アクアライフ」で2016年12月まで連載を持たれていたルー大柴さん。推しの生き物がドジョウということで、日淡の中でもドジョウの比率が非常に高い特異な本。

本の約半分が採集やそのレポートとなっており、その時捕れた魚を中心に紹介がなされている。飼育法については出版社が同じ「川魚飼育のすべて」がベースながらより簡素。

採集系の情報量やドジョウ愛を重視する人には必読の書。

実は未所有。ニッチそうな本ではあるが案外入手は容易。

 

 

「野生魚を飼う」 (イチオシ!)

大塚高雄・白石勝彦・金澤光 (1985.11 朔風社)

 

写真の充実度     ★★☆☆☆

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★

採集法の充実度    ★★★★★

新しさ        ☆☆☆☆

 

飼育設備の紹介など流石に古すぎることもあり、これ一冊とはいかないにしても読むと実に面白い名著。採集に関する情報がかなり充実しているが、出版社に釣り関連の本が多かっただけありどのような魚も意地でも釣り上げようというスタイルに笑ってしまう(シマドジョウやホトケドジョウの釣り方も記述あり)

多くの魚で一種類あたり見開き1ページ前後が充てられており、生態に関する記述量は「川魚飼育のすべて」にひけをとらず飼育に関する記述も充実。切り口の新鮮さと併せ個人的な満足度は満点を付けたいお気に入り。

40年近く前の発行であることから入手は困難だが、メルカリなどで稀に出品がある。

 

 

 

 

 

大型本

 

 

「川魚入門 採集と飼育」 (イチオシ!)

アクアライフ (2001.3, マリン企画)

 

写真の充実度     ★★★★★

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★★

採集法の充実度    ★★★☆☆

新しさ        ★★★☆☆

 

大型書だけあって写真は大きく豊富。種類紹介でもほぼ全ての日淡が網羅されているが、タウナギやツバサハゼや南方系ボウズハゼなど南方の種が一部抜けている。

飼育法の記述は病気に関する情報含め文字数が多く、内容もオリジナリティが強く興味深い。バス類(現在は飼育禁止)や汽水魚の情報が豊富な点も貴重。釣りを中心に採集法の紹介もあるが、水槽回りの記述は少ない。本の雰囲気が少し古いが、内容の充実度は屈指。

次に紹介する「川と湖の生き物の飼い方」が隙の無すぎる出来なため少々辛口となってしまったが、手に入れてよかったと思える素晴らしい本。

メルカリなどで中古が出回るが、流通量は少ないうえ状態が悪い個体が多い(気がする)

 

 

「川と湖の生き物の飼い方」 (イチオシ!)

森文俊 (2001.8 ピーシーズ)

 

写真の充実度     ★★★★

種ごとの情報量    ★★★★★

飼育繁殖法の充実度  ★★★★★★

採集法の充実度    ★★★★

新しさ        ★★★☆☆

 

 

生体写真や種ごとの解説は同出版社の「川や湖の生き物の飼い方」(1文字違いで紛らわしい)とほぼ同じだが、本のサイズが大きい分写真はかなり見やすい。

魚類にとどまらない紹介数もさることながら、圧巻なのは飼育法に関する文字量。病気に関する情報も多く盛り込まれていて、正直中型本の比でない充実度。一部飼育法で先の「川魚入門」と酷似する内容もあるが基本的には異なる内容である。

採集や水槽のセッティング・維持管理の項も文字量は極めて多く、加えて外国の温帯域に生息する生き物の写真・情報まで網羅されている。

出版こそ古いが、すでに民生用クーラーや外部フィルターは登場している時代なので古さはそこまで感じない。時代を経ても変わらない飼育技能が詰め込まれており、必携とまでは言えないが強くお薦めしたい一冊。

新品の入手は困難で、メルカリなどで出品を待つしかない状態。

 

 

 

 

 

月刊アクアライフ

 

 

数少ない観賞魚専門の月刊誌。写真がとにかく美しく情報量も豊富。

近年は日淡特集がほぼ毎年組まれ「川魚事始め」が連載されるなど、日淡の比重が増してきている。

新しい専門書が存在しない日淡飼育においては、分類・病気・飼育機器などの新しい情報を得られるとても重要な存在だと思う。

専門家が携わっている記事も多く、特に長らく連載されている「観賞魚の病気対策」では様々な事例やその対処法・経過が詳細に記されている貴重な資料。

 

 

バックナンバーは出版社になくても問屋やアクアショップに在庫があるケースが多いので、ここ数年のものであれば新品の入手が可能かもしれない。

2017年9月号以降は電子版も販売されておりこちらの入手は(おそらく)容易。ただアクアライフは紙でこそ生きる本と思っているので可能であれば雑誌版の購入をお薦めしたい。

 

 

まず紹介するのは日淡の特集が組まれたバックナンバー。

ここ数年は夏に日淡特集が多く、内容も充実している。

種類紹介など幾らか内容が被る部分もあるが、全て買っておいて損はないと思う(個人的意見です)

 

ほかにも19、21、22年と1月号でたくさんの魚種を紹介した特集号が組まれているが、日淡パートは数ページ程度なのでここでは省略している。

 


「2022年8月号 川魚たちの水辺」

P10~47が日淡特集パート。

表紙がハス(!!)のように琵琶湖水域の特集が見開き3ページ。今回も種類紹介はカバー率が低めだが採集系の特集は豊富で、照英さんのキャンプ場採集記、トミヨ・タナゴの採集記、採取法の紹介と留意点と小特集が続く。タナゴの人工繁殖レポートは写真が多くてわかりやすい。本号に限らず啓蒙系の記事が高確率で掲載されているのはアクアライフの素晴らしい点だと感じる。

 

「2021年8月号 水辺で触れる日本の川魚」

P8~55が日淡特集パート。

種類紹介より採集レポートに重きを置いており、琵琶湖の固有種にフィーチャーしたページも多い。

ドジョウ関連では、ドジョウ博士として名高い中島淳氏によるマドジョウ類遺伝子攪乱のレポート、サンインコガタスジシマドジョウの飼育下自然繁殖レポートが掲載。特に後者はシマドジョウ類飼育下繁殖の数少ない報告例でかなり貴重。

 

「2020年8月号 いまこそ、川魚!」

P8~45が日淡特集パート。

繁殖系の情報が多いのが特徴的でタナゴ、オイカワ、ホトケドジョウの繁殖レポートがそれぞれ見開き分用意されている。

種類紹介も手堅いがドジョウの扱いはかなり小さく、スジシマやシマがひとまとめにされているほど。個人的には序盤に文字部が少ないのが少し残念。

 

「2019年8月号 日本の魚に、出会う夏」

P18~57が日淡特集パート。種類紹介が少ない代わりにその他のレポートが充実。

持ち帰り方まで詳述された採集レポートから、琵琶湖周辺の日淡特集、渓流魚の飼育法、近年記載された日淡の紹介と幅広い。イノウエダイスケ氏による水中写真も見事。

 

「2017年8月号 日本の夏! 川魚の夏!」

P8~37が日淡特集パート。

種の紹介がメインながら、採集レポートや特定外来種・天然記念物の魚類についての記述もある。ドジョウパートは見開き5ページを占めたタナゴ部に次ぐ同2.5ページの分量で、中島淳氏によるマドジョウ類の分類の最新レポートが収録。

日淡パート以外でも「湧水水草探訪記」は柿田川サンシャイン水族館の湧水水槽に憧れる身にはかなり刺激的で、「病気の治療と予防」も参考になる。こっそりと読者投稿欄に登場しているのは秘密(2回目)

 

「2014年7月号 ニッポンの淡水魚!」

P10~41が日淡特集パート。

幅広く日淡をカバーしており、中島淳氏によるシマドジョウ類の解説や判別法の紹介、ヨドゼゼラの新種記載レポートと個人的にドンピシャの内容。

ナガレホトケドジョウやアジメドジョウといったマイナー種にフォーカスしつつドジョウに見開き4ページ割いてある号は珍しい。

 

「2013年6月号 水槽の底モノ大集合!」

日淡枠に入れたのだが、読んだこともなく日本産のドジョウが紹介されているのかも不明。おそらく外国産の種が中心と思われるが、底モノを飼育している人には参考になる情報があるかもしれない。現状国会図書館でも製本作業中で閲覧ができない。

 

「2012年6月号 特集 日本の魚 メダカ、タナゴ、ドジョウ」

P18~47が日淡特集パート。それ以外にもメダカ・タナゴの飼育論や川魚用飼料の紹介がある。

タイトルの通りメダカ・タナゴ・ドジョウがメインで、普通種や特徴的な魚は浅いなりに概ね網羅されている。ドジョウ関連はやや少なめだが、ルー大柴さん作成の「ローチ天国水槽」は個人的な憧れ。

撮影水槽の底床の色が淡いせいか魚の発色が控えめなのは、アクアライフらしくないなぁと感じるところ

 

「2002年7月号 プレコの魔術 美・怪・楽」

P110~115が該当箇所。小特集として「日本の魚と触れ合おう その二・ドジョウの仲間」が掲載されている。

旧分類での種類一覧やマドジョウの生態の紹介、飼育・繁殖法が主だった内容であるが、既に何らかの飼育書が手元にある場合は目新しさを感じないかもしれない。とはいえ、フクドジョウの(自然)採卵やその他ドジョウ類の(人工)採卵、孵化後の成育法について簡単とはいえ紹介があるのは貴重といえるかもしれない。

 

「2000年7月号 特集 巨大魚」

P72~87が日淡特集パート。この号の特集はピラルクをはじめとした巨大魚であるが、小特集として「日本産淡水魚の飼育と採集その2・ドジョウ、ハゼなどの底棲魚たち」が組まれている。

ドジョウ類、ハゼ類、カマツカ系、カジカ類が対象で、種類紹介から採集法・飼育法に至るまで丁寧に触れられている。特にヨシノボリに関する文字情報が多く、「陸封されたトウヨシノボリから得た稚魚は何故か飼育下だと塩分がないと育たない」といった情報があるのが興味深い。

これだけ古いと新品在庫はないと思われる。

 

 

「その他、日淡関連号」見つけ次第追記

「1993年7月号 現生古代魚類」

小特集に「短期連載 日本産淡水魚を飼う 第1回・淡水棲のハゼ」

「1993年8月号 人呼んでFISH-EATER」

小特集に「短期連載 日本産淡水魚を飼う 第2回・タナゴ」

「2000年6月号 小型魚特集 小さいことはいいことだ」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その1・日本産のタナゴと外来種たち」

(7月号が前述の「特集 巨大魚」で小特集に「日本産淡水魚の飼育と採集その2・ドジョウ、ハゼなどの底棲魚たち」)

「2000年8月号 特集 ハンドメイドアクアリウム

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その3・メダカと、オイカワなどの遊泳性魚たち」

「2000年9月号 特集 世界大牙魚展」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その4・ナマズなど、日本のフィッシュイーターたち」

「2000年11月号 特集 アナバンティッド」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その5・アユ、イワナなどの渓流・冷水性の魚たち」

「2000年12月号 特集 マイアクアリウムスタイル」

小特集に「日本産淡水魚の採集と飼育 その6・琉球列島の魚たち」

「2003年4月号 恐龍王ポリプテルス

小特集に「日淡フィールド第1弾 タナゴの採集と飼育」

「2003年5月号 春、水草に染まる」

小特集に「日淡フィールド第2弾 オオタナゴの採集と飼育」

「2003年6月号 テトラコレクション」

小特集に「日淡フィールド第3弾 ヤリタナゴの採集と飼育」

「2003年7月号 淡水エイ・ファンタジー

小特集に「日淡フィールド第4弾 平安神宮イチモンジタナゴ

「2003年8月号 アクアリウム自由自在」

小特集に「日淡フィールド第5弾 シロヒレタビラの採集と飼育」

「2003年9月号 14種類徹底飼育講座」

小特集に「日淡フィールド第6弾 タナゴ・タウナギオヤニラミの採集と飼育」

「2003年10月号 アジアの華 フラワーホーン

小特集に「日淡フィールド第7弾 ホトケドジョウの採集と飼育」

「2003年11月号 はじめよう! ディスカスライフ」

小特集に「日淡フィールド第8弾 カネヒラの採集と飼育」

「2004年7月号 SHRIMP SPECIAL」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その1 ナマズ&アメリカナマズ

「2004年8月号 アクアテラリウムスイレン鉢」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その2 アカザ」

「2004年9月号 大魚礼讃」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その3 ギバチ」

「2004年10月号 スモールアクアリウムへの誘い」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その4 ギギ」

「2004年11月号 アジアアロワナ

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その5 アリアケギバチ」

「2004年12月号 My Aquarium Style 2004」

小特集に「日本産ナマズの採集と飼育 その6 ビワコオオナマズ

「2005年2月号 フグと遊ぼう!」

小特集に「季節到来! 渓流・冷水性の魚たち」

「2007年7月号 水草のある暮らし」

小特集に「フィールドレポート 九州産タナゴの繁殖と飼育」

「2007年9月号 人気熱帯魚繁殖ガイド」

小特集に「シロヒレタビラを求めて 岡山産タナゴの採集と繁殖」

「2008年2月号 総力特集 レインボーフィッシュ」

小特集に「タイリクバラタナゴの採集と飼育」

「2008年7月号 極めよ!水草レイアウト達人の技」

小特集に「フィールドレポート シロヒレタビラとイチモンジタナゴを求めて!」

「2019年9月号 新しいテトラ」

小特集に「”新たな”カマツカの魅力に迫る 新種記載経緯から飼育まで」

 

「川魚事始め」

1月1種類日淡を紹介していく連載で、カラーの生体写真や生体・飼育などの情報が見開き1ページに詰め込まれている。

飼育書では扱いが小さくなりがちな魚でも種ごとに詳述されているのはとても貴重。

 

2022年

 

1月:なし 2月:テツギョ

3月:イトモロコ 4月:ビリンゴ

5月:ニッポンバラタナゴ 6月:カワヒガイ

7月:ウグイ 8月:なし

9月:なし 10月:なし

11月:なし 12月:なし

 

2021年

 

1月:なし 2月:ヌマガレイ

3月:ズナガニゴイ 4月:ヌマチチブ

5月:フクドジョウ 6月:シナイモツゴ

7月:ウロハゼ 8月:なし

9月:イワトコナマズ 10月:ナガブナ

11月:タモロコ 12月:ゼニタナゴ

 

2020年

 

1月:アブラハヤ 2月:カワアナゴ

3月:ムギツク 4月:ニゴイ

5月:なし 6月:ヒナハゼ

7月:タイリクバラタナゴ 8月:なし

9月:マドジョウ類 10月:カワヨシノボリ

11月:アカメ 12月:ウキゴリ

(9月号「一種類徹底飼育講座」にてチョウセンブナが特集)

 

2019年

 

1月:なし 2月:ツチフキ

3月:ビワヒガイ 4月:ハス

5月:ボウズハゼ 6月:キンブナ

7月:ルリヨシノボリ 8月:なし

9月:ゴクラクハゼ 10月:カワムツ

11月:アブラボテ 12月:アジメドジョウ

 

2018年

 

1月:ギバチ 2月:ウナギ

3月:オショロコマ 4月:ジュズカケハゼ

5月:なし 6月:なし

7月:モツゴ 8月:なし

9月:ナマズ 10月:ワタカ

11月:なし 12月:アカザ

 

2017年

 

1月:カジカ 2月:トミヨ

3月:ヤマメ 4月:ヤリタナゴ

5月:カゼトゲタナゴ 6月:アカヒレタビラ

7月:ヒナモロコ 8月:なし

9月:ドンコ 10月:シマドジョウ類

11月:なし 12月:カネヒラ

 

2016年

 

7月:オイカワ 8月:カマツカ

9月:オヤニラミ 10月:ホトケドジョウ

11月:なし 12月:なし

 

 

「川魚事始め」に加え、「照英の金魚もフィールドも本気でGO!」においても日淡の飼育法が紹介された号がある。同特集は金魚愛好家・照英さんによるフィールド採集レポートか金魚噺。

見開き2ページ分のうちはおおよそ半分が飼育法に充てられており、「川魚事始め」とほぼ同等のボリュームがある。

日淡特集はいずれも連載初期のもので最近は金魚ネタが多いが、今後夏にかけて日淡回が積極的に組まれることを期待したい。

 

2021年9月:テナガエビ

2021年10月:アユ

2021年11月:ニホンウナギ 

 

 

 

 

健康管理や水槽機器にフィーチャーした特集号もある。

 

 

「2022年2月号 正しい水換え」

特集部はP10~51。

水換えに着目した珍しい特集内容。各種水槽の水換え法からその意義、使用道具が詳述されている。加えてコケ対策についての情報や、ADAの浄水器「NAウォーター」のレポート、濾材・ウォーターコンディショナーの簡易カタログも付属。

「魚の健康」と併せ本棚に置いておきたい一冊。

 

「2021年10月号 魚のための快適空間学」

特集部はP10~49

「魚本来の行動を引き出す」をテーマに、水槽のレイアウト例が豊富な写真、解説とともに紹介されている。野生下での生息環境の再現を徹底した水槽から、人工物の配置で有効面積を広げたドジョウ水槽まで作例の幅が広く実に興味深い。

巻頭のエンリッチメントについての解説はあの(?)芦刈トレーナー(サンシャイン水族館)が担当されており、日淡好きなら誰もが憧れるだろう同館の「日本の清流」水槽も紹介されている。

 

「2019年2月号 魚の健康。」

特集部はP18~59

病気の予防策や発症時の対処、水質管理法がここまで詳述されている資料はそうないと思う。ネット上で特に様々な情報が飛び交っている話題だからこそ、専門家による情報の持つ意味は大きく貴重。

アクアリスト宅や水族館での飼育管理法の紹介も充実している。

 

「2019年4月号 アクアグッズのモノ語り」

特集部はP20~53

飼育機器にフォーカスした特集号。

2年前の同特集と比べても紹介される製品が大きく変わり情報量もアップ。メーカーインタビューも掲載されている。

アクアリウムの飼育機器は非常にたくさんの製品が流通し、それらの違いもパンフレットやネットの情報だけではわからないことが多い。カバーできている製品は正直多くないが、悩める機器選びの一助になる面白い一冊だと思う。

 

「2017年4月号 アクアリウムのモノ図鑑」

特集部はP10~49

19年の第2弾同様、全ての製品が紹介されているわけではないが、掲載されているモノに限れば用品メーカーのパンフレットよりもかなり分かりやすい紹介がなされている。機材選びの助けになるのはもちろん、「この製品にはこんなこだわりが…」と物欲が高まる一冊。

アクアリウム用品の製品サイクルは比較的長いように感じるが、5年前の発行なので紹介されている製品が既に型落ちとなっている可能性がある。

 

 

 

 

 

その他 書籍やサイト

 

これまで紹介した本以外にも特定の日淡にクローズアップした本がいくつか出版されている。

また、冊数が多すぎることや日淡飼育に直接生かせる情報が少ないことからここでの紹介はしないが、熱帯魚飼育の本や水族館の飼育員(を目指す人)向けの本で日淡飼育の参考になる本はいくつかある。

 

ネット上の情報を参考にするときは要注意、と触れたばかりだが、ネットの中での特に信頼性が高いと思う2つのサイトも紹介したい。

 

 

ドジョウ関連の書籍

 

 

「日本のドジョウ」

「特盛どじょう本」

ドジョウに特化した書籍が近年2冊発売された。

ともに飼育書ではないが、内容や写真は極めて充実していてドジョウ好き必携の書といえるはず。近年著しく細分化が進んだシマドジョウ類の最新の分類にも対応している。

「特盛どじょう本」は一時絶版となっていたが限定300冊で第2版が販売されており現在も入手が可能。

 

 

タナゴ関連の書籍

 

日淡の中でもひときわ人気が高いタナゴ類は、いくつもの図鑑・ハンドブックや釣り・飼育関連の書籍が出版されている。飼育書のうちぱっと調べてヒットしたのは以下の3冊

「タナゴを知る、見る、飼う」(2014.7, つり人社)

「タナゴ大全」(2011.2, エムピージェー)

「タナゴのすべて」(2004.4, エムピージェー)

 

 

 

日本動物園水族館協会 適正施設ガイドライン

 

www.jaza.jp

 

日本動物園水族館協会が加盟園館に自主規制を促すべく策定を進める飼育施設のガイドライン。飼育環境の改善や動物福祉に資することを目的に飼育施設の大きさや構造の基準が定められており、魚類では希少淡水魚を中心に以下の17種分が掲載されている。(2022年5月現在)

 

ミヤコタナゴ、イタセンパラ
ゼニタナゴ、イチモンジタナゴ
ニッポンバラタナゴ、スイゲンゼニタナゴ
カワバタモロコ 、シナイモツゴ 
ウシモツゴホトケドジョウ
アユモドキ、ネコギギ
ハリヨ、ムサシトミヨ
エゾトミヨ 、タナゴモドキ
クロウミウ

 

掲載種のなかには個体数の減少により鑑賞目的での飼育が望ましくない種や、既に採捕・飼育が禁じられている種も多く含まれている。内容もPDF1ページ程度と控えめだが水族館スタッフなどの専門家が策定にかかわっているのは貴重で、近しい魚を飼育している場合参考になるかもしれない。

 

 

日淡会(日本淡水魚愛護会)

 

tansuigyo.net

 

日淡をこよなく愛する人たちが集まる情報サイト。

 

飼育法に関する質問ログが多い「質問掲示板」はマイナーな種類であっても情報量が多く、飼育や繁殖でつまずいた時には必ず覗くほど。「写真掲示板」では管理人の西村さんが種類が判らない個体の同定までしてくれる。

病気の予防・対応策として餌の多様性や水替えの重要性が強調されてるのは他の書籍ではあまり見られない傾向でとても参考になると思う。